農業応援部門

	大　賞

　都市住民が農村に滞在し、自然の中で余暇を楽しむ「グリーン・ツーリズム」が、全国的な広がりを見せています。「ＮＰＯ法人北海道ツーリズム協会」は、全国で２番目となる「ツーリズム大学」を平成13年７月、十勝管内鹿追町に開校。グリーン・ツーリズムの発展と地域の担い手づくりをめざして、精力的な活動を続けています。「北海道ツーリズム大学」では、地域づくり、農と食、アグリビジネスなどについて、毎年具体的なテーマを取り上げ、年６回の講座を実施。大学教授、ホテルの料理長、地域おこしのリーダーなど、道内外から招く多彩な講師陣と講座内容には、協会の前身である「鹿追町ファームイン研究会」で培ってきたネットワークやノウハウが生かされています。
　また、北海道ツーリズム大学は、専門家から単に知識を学ぶだけではなく、具体的な知恵や技を身につけることがモットー。ＢＳＥが発生した時には、地元の酪農家に協力してもらい、肉牛の生産と流通について現場で学び、ディスカッションを交わし、「ＢＳＥ問題」について深く掘り下げました。「私たち農業者から情報を発信することで、受講生から新たな視点やアイデアをもらうことも多い。人と人の深いつながりを実感できる場にしていきたい」と言う中野学長は、道内ファームインの先駆者でもあります。最も大切にしているのは、受講生の「一歩踏み出す勇気を応援する」こと。都市と農村を結ぶ新たな一歩に、大きな期待が寄せられています。