過去の受賞者

■ 第12回 ホクレン夢大賞 受賞者経歴及び活動内容

 農業者部門


大 賞

三石町花き振興会 殿

 軽種馬産地として名高い三石町に、「花」という新たな産業が育ち始めたのは平成元年のこと。水田からの転換を模索していた6戸の農家が、町の「農業実験センター」と協力しながら、花き栽培をスタートさせました。いち早く近隣町との広域出荷体制を整えたことと、発色の良さで高評価を得た「デルフィニウム」を主力商品にしてからは、出荷本数を大きく伸ばし、今ではデルフィニウムの生産においては国内有数の産地となっています。平成15年には、インターネットによる「花き出荷管理システム」を導入。栽培農家、花き集出荷施設、市場をネットで結び、出荷2日前に出荷情報を提供。花が市場に届く前に取り引きされるのも、三石町花き振興会の花への信頼の高さがうかがえます。
 現在の花き栽培農家は、52戸。そのうち浦河町から8戸、静内町から5戸の農家が参加しています。「日高全体に活気がなければ、三石の発展もありません。それに、新しい仲間が増えると触発されて、品質向上にもつながりますし、私たちはいつでも歓迎しているんですよ」と佐々木一夫会長。日高管内の軽種馬生産は厳しい状況にあり、馬から花へ転換する農家も増えているそうです。そういった観点からもいち早く花きに着目した振興会の功績は大きいと言えるでしょう。美しく、鮮やかな風景が、さらに大きく日高に広がっていく日も遠くはないようです。