過去の受賞者
■ 第14回 ホクレン夢大賞 受賞者経歴及び活動内容

 農業応援部門


大 賞

そらちDEい~ね
(滝川市、深川市、芦別市、由仁町、美唄市、
新十津川町、浦臼町、栗山町、雨竜町)

 空知管内では、農業体験の受け入れが盛んに行われ、個々の農家を組織化したグループも各地域につくられてきました。そういった団体をさらにネットワーク化し、結成されたのが「そらちDEい~ね」。市町村を越えて広域的に組織化することで、個々の団体では難しかった、修学旅行の受け入れに積極的に取り組み、都市と農村との交流の機会を広げています。
 2004年の旗揚げから4年が経過し、現在、11団体・約400戸の農家が参加。道内外あわせて年間3,000名以上の生徒・先生方を迎え、農業・農村生活体験の場を提供しています。
 受け入れ窓口として事務局を担当しているのが、滝川市内でスキーレンタル業等を営んでいる株式会社スポートピア。旅行代理店との折衝・調整を一手に引き受け、各地域のグループの負担を軽減。事務局から、各地域のグループを経由し、個々の農家が3~5名ずつ受け入れる体制になっています。
体験内容は、個々の農家のオリジナル。特別なカリキュラムなどはあえて設けず、自分の子どもや孫を迎えるような気持ちで、農家のありのままの暮らしを体感してもらうことを大切にしています。実際に訪れた生徒たちからは、農業体験の楽しさや野菜のおいしさなど、感動の声が届いています。なかには「学校を辞めようと思っていた生徒が、その後も元気に登校している」というケースも。また、修学旅行後も交流が続き、学校の文化祭で空知産の米や野菜を直売するバザーが実現した例もあります。こうした評判が広まり、申し込みが年々増える一方で、希望の半分しか受け入れられないのが現状。受け入れ先の拡大が、今後の課題です。
 「修学旅行の受け入れは、実は農業の活性化にもつながる」。そう考えるのが、世話人代表の中野義治さん。花を咲かせたナタネ畑に人々が集まってくることに感動し、農業の魅力を改めて発見した体験から、人との出会いが刺激となり、明日の農業をめざす大きなエネルギーになると語ります。修学旅行の受け入れで、農業の大切さを発信し、農家自らも発見する。未来の農業を支え、育てる原動力として、注目していきたい取り組みです。