過去の受賞者
■ 第15回 ホクレン夢大賞 受賞者経歴及び活動内容

 農業応援部門


優秀賞

村田歩・ナホ 殿

 元高校教諭だった二人が、子ども料理教室「ぼくとわたしのたのしいクッキング」をはじめたのが、1996年。牛は生まれながらに牛乳を出すものと思っている子どもが、酪農の盛んな十勝にもたくさんいることを知って、ショックを受けたからでした。
 「クッキング教室」といっても料理だけでなく、食の大切さを教えるのが二人の目的。家庭科の教師だったナホさんが調理実習を教え、社会科の教師だった歩さんが農業や食文化、歴史など「お料理の社会科」を担当しています。たとえばババロアの日なら、ナホさんがつくり方を教え、子どもたちが作業を終えて冷やし固めている間に、歩さんが砂糖の原料であるビートについて話すという段取り。食材一つをとっても、昔の食事情から畑のことまで興味深い話が聞けます。
 村田さんたちの教室は評判に評判を呼び、いつも空席待ち。現在までの受講者は2,000人にものぼり、子どもたちは料理を覚えることはもちろん、食事を通して命をいただくことの感謝を学んでいます。
 これまで教室で配布した膨大なテキストをもとにまとめたのが、2005年に発刊された「食育かるた」。全国の幼稚園や学校でも親しまれ、村田さんご夫妻のあたたかいメッセージが地域を超えて広がっています。