過去の受賞者

■ 第1回 ホクレン夢大賞 受賞者経歴及び活動内容

研究普及部門


 大 賞 

稲津 脩(上川農業試験場) 殿

北海道米の食味向上を目的として、米の食味と密接な関連を示すアミロース、たん白などの成分含有率の分析や米の熱糊化性、ご飯の粘り・堅さなど理化学的特性値を測定する方法を確立した。オートアナライザーやテクスチュロメーターを用いて食味特性値を分析・比較することで、品種選抜における早期段階で改善方向を指摘しながら、ブリーダー(育種担当者)を影でバックアップ。20余年にも渡る研究は良食味米「ゆきひかり」「きらら397」などの誕生の大きな原動力となり、北海道の稲作に夢と希望を与えた。最近では米の食味を変動させる環境要因として、土壌型、施肥料、有機物の施用、微量要素および登熟温度なども検討、育成土壌の研究でも技術を確立する。クリーンで美味しい米を低コストで安定的に供給できるよう、さらに良食味の北海道米を日夜模索中。とりわけ難しいとされる食味分野でも地道な研究は、地域農業と密接に結びつき、これからますます期待が寄せられている。


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