過去の受賞者

■ 第3回 ホクレン夢大賞 受賞者経歴及び活動内容

農業者部門


 大 賞 

美唄市水稲直播研究会 殿

美唄市は北海道の米どころとして、耕地面積の約93%を水田が占めている。しかし、農村の労働力不足、後継者の減少、高齢化のなかで農家戸数は年々減少している。“米どころのプライドをかけて稲作を守りたい”という有志によって、昭和63年「美唄市水稲直捲研究会」を発足。折衷直播栽培は畑の状態で種籾を播き、発芽前に水を入れる方法。従来、育苗や田植えの時期は、夜が明ける前から真っ暗になるまで長時間の労働を強いられてきた。しかし直播栽培だと乾田状態で耕起、施肥、播種、鎮圧と機械でおこなうことで労働時間は減少。10a当たりの所用労働時間は、延べで約1/3になる。しかしまだ課題も多い。例えば播種に適した機械がなかったこと。地元の農機会社の協力を得ながら試行錯誤をくりかえしてきた。栽培開始当初はヒエに泣かされたりもした。発芽したのもつかの間、ハトやスズメの食害にあうなど苦労の連続だった。それでもメンバーは、これからの稲作を考えると直播しかないと胸を張る。昭和63年、9戸、7haではじめた栽培は、昨年120haと確実に拡大している。品種も昨年から「ゆきまる」を主力として、食味も向上している。省力・低コスト化と、農業の課題をクリアしようと努力する研究会の“夢の米作り”。21世紀には千haをめざして、夢は無限に広がっている。


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