農業応援部門

	大　賞

　「北海道農民管弦楽団」は、農家を中心に、農業試験場、農協職員など、農業に関わっている人々が集まったオーケストラです。約７０名のメンバーが全道各地に散らばっているため、事前に楽譜を郵送し、演奏会直前に全体練習。１月に余市町で開催された第６回演奏会では、地元の農業者グループ「しりべしなんでも百姓くらぶ」が裏方を支えました。
　「北海道農民管弦楽団」が結成されたのは平成６年。代表を務める牧野さんが、「農民こそ真の芸術家とする宮沢賢治の遺志を継ごう」と、仲間といっしょに夢を実現。札幌芸術の森での旗揚げ公演を皮切りに、美唄、当麻、江別、札幌と、年に１回、冬の農閑期の定期演奏会を続けています。
　目標は「農民の農民による農民のためのオーケストラ」ですが、農民のメンバーがまだ少ないことが課題。「初心者の方も歓迎します。管弦楽の場合、演奏技術より、みんなと合わせることを楽しめる人の方が大切なメンバーなのです」と牧野さん。農業が土を耕すように、音楽で人の心を耕したい-。団員はきょうも仕事のあとの練習を重ねています。