過去の受賞者
■ 第7回 ホクレン夢大賞 受賞者経歴及び活動内容

 研究普及部門


大 賞

北海道立中央農業試験場
リモートセンシング利用研究チーム 殿

 タンパク値が低いお米は、食味がいいとされています。 このタンパク値の様子を、人工衛星を使って地図化する技術を開発したのが中央農試の「リモートセンシング利用研究チーム」の志賀弘行さんと安積大治さんです。 土壌調査を広域的に行う手法として人工衛星に着目し、1988年から研究を開始。 「足で歩き目で見る土壌調査は必要です。 そのデータと衛星データを重ねることで、新しい情報を得ることができます」と安積さん。
 そして、試験地である長沼町の協力のもと、タンパク値の高低を色分けで表示する「タンパクマップ」を作成。 その技術を2000年1月に公表し、道内外に大きな反響を呼びました。 公表後は、米どころの空知や上川を中心に、道内作付面積の約6割で利用され、土壌や栽培方法の改善に役立てられています。
 「衛星リモートセンシング」は、晴天率の高さや広域生産などの条件が必要のため、北海道だからこそ得られる貴重なデータといえます。 志賀さんは「タンパクマップは土壌の良し悪しではなく、土の個性を知るデータです。 この土壌の多様性を独自の産地づくりに生かしてもらえらえれば」と話します。 大地を見つめる新たな視点が、北海道の「おいしさ」をバックアップしています。