過去の受賞者
■ 第8回 ホクレン夢大賞 受賞者経歴及び活動内容

 農業応援部門


大 賞

北海道北オホーツクの大自然で学ぶ会  殿

 浜頓別町の豊寒別(とよかんべつ)地区は、酪農を中心とする全世帯数39戸の集落です。小学校の老朽化が進み、廃校の危機を迎えた1995年、「小学校は地域にとって大切なコミュニティの場」と住民全員参加の会を発足し、「山村留学」を全国へ呼びかける活動を始めました。会長を務める小川文夫さんは、「目標は学校の存続だけではなく、家族がいて子どもがいる、活気ある地域にすること」と話します。
 この山村留学は、一年契約の「親子留学」、高学年対象の「里親留学」、家族で移住する「定住留学」と選択肢があるのが特徴。中でも、3年後に家を建てることを条件に、200坪の宅地を無償譲渡する「定住留学」が制度の柱です。現在、全校児童数18名のうち、山村留学生は15名。定住留学の家族は5世帯で、すでに2世帯が住居を建て、地域に根をおろしています。
 集落にとけこみ、酪農や野菜づくりに励む家族、3キロの冬道でも元気に通学する子どもたち。そんな留学生たちに元気づけられ、地域にも活気が生まれています。「私たちが得るものもたくさんあります。都市の人たちが特技を生かして住める、そんな場所になればと願っています」。農村だからできる新たなコミュニティに、全国から注目が集まっています。