ぐりんぐらん会員の疑問にお答えします。
お料理のこと、教えて塚田シェフ!

GREEN FAN CLUB ぐりんぐらんレポート

全国の皆さまに北海道の農業をもっと知っていただきたい、
そして皆さまともっとつながりたいという思いから立ち上げたファンクラブ「GREEN FAN CLUB ぐりんぐらん」。
北海道農業や農畜産物についてもっと知って・楽しんでいただくための
様々な活動を、レポートでお届けします。

ぐりんぐらん会員の疑問にお答えします
お料理のこと、教えて塚田シェフ!

お料理をせっかく作るなら、とにかくおいしく、見た目はきれいに、食品ロスは少なくしたいですね。
今回、ぐりんぐらん会員の皆さんに、GREEN WEB「北海道の★★★旬食材」でおなじみの塚田宏幸シェフに聞きたい、お料理にまつわる質問や疑問を募集したところ、150人もの方々が声を寄せてくださいました。その中から下準備、調理・味付け、盛り付けなど、異なるテーマの5つについて、塚田シェフに答えていただきました。

Q. 私にとってフレンチは、「カッコイイ田舎料理」のイメージです。
フレンチと和食に共通点はありますか?
(山梨県・50代女性)

フランス人にも日本人にも、食を大切にしてきた文化があります。家庭では受け継がれてきた味を大切にし、レストランでは味を磨くために、伝統と革新を繰り返してきました。フランス料理には華やかさ、日本料理には引き算した美しさがあります。その特徴は一見程遠いように思えますが、美徳の概念は近いように感じています。
 
私たち日本人は四方を海に囲まれた農耕民族として、魚や野菜の生かし方を中心に料理を進歩させてきましたが、アングロ・サクソンの血を引くフランス人からは、昔からガシガシと内臓肉をかみしめてきた文化を感じます。たとえばレバーを扱う時、私たちは独特の風味を消そうとしがちですが、フランスではそれが生きるように料理を作り、ハッとしました。
 
これからの時代は、料理技術もどんどんボーダレスになっていくのでしょうが、料理が地域の背景や風土と溶け込んで残っていくことが食の豊かさにつながるのだと私は思っています。

Q. 野菜の正しい洗い方がわかりません。
特に葉物は洗い過ぎてしまい、葉がボロボロになることも…。
シェフはどうしていますか?
(岩手県・40代女性)

個人的には、畑で食べる野菜が一番おいしいと思っています。もぎたてのトマトを袖でふき、がぶっと食べる。あの感じが好きなんです。洗い過ぎると香りが飛ぶようにも感じています。ですから、野菜を洗うにしても、必要以上に洗うことはせず、ごぼうでもタワシではなく、手で優しく汚れを落とすようにしています。
 
野菜の中でも葉物はとくに傷つきやすいですから、調理スタッフにも野菜の気持ちになって扱うようにと話しています。強く押したりせず、とにかく優しく。レタスは、洗うというよりも水につけ、パリッとさせるイメージで。

Q. 野菜をちゃんととらないと!と思うと、野菜炒めになってしまいます。
野菜炒めに変化をつけたいです!助けてください!!
(千葉県・30代女性)

まずはペペロンチーノにしてはどうでしょう。フライパンにオリーブオイルを熱し、スライスしたにんにく、小口切りにした鷹の爪を入れ、香りが立ってきたら野菜を加えて炒め、塩・こしょうを振って味を整えます。野菜炒めが、イタリアンテイストの料理にワンランクアップしたように感じられると思います。
 
そして野菜をたっぷりとりたいなら、私もよくやっている蒸し野菜がおすすめです。食べやすい大きさに切った野菜を蒸し器に入れ、10分ほど加熱するだけ。マヨネーズやドレッシングなどで、味の変化も楽しめます。冷めてもおいしいですから、多く作ったときは翌日の朝食やお弁当のおかずにどうぞ。

Q. お店で出てくるように、サラダをきれいに、
おいしそうに盛り付けるコツを知りたいです。
(北海道・50代女性)

盛り付けは、器や皿のサイズ・食材の色・盛り付けの高さがポイントです。サラダを盛り付ける皿はひと回り大きいものを選びます。そうすると、皿の上に余白が生まれ、サラダをきれいに見せてくれます。食材は、食欲をそそる緑の葉物がメインになると思いますが、赤や黄色などカラフルさを出すと素敵になります。盛り付ける際は、野菜に空気を含ませるように全体を優しくふわっとつかんで皿にのせ、次に高さをキープし、形が崩れないように、3秒数えてから手を離すのがコツです。

Q. 野菜の皮をうまく活用したいのです。
具体的な方法を教えてください。
(愛知県・30代男性)

皮は袋に入れて冷凍庫で保存し、ある程度の量がたまったら「香り水」を作ってはどうでしょう。鍋に皮と同量の水を入れ、10分間グツグツ煮て濾すだけ。複雑ないい香りがする香り水を、私は、「水」代わりに料理に使っています。上品なだしを作る場合は、沸騰後火を弱め、用途によってハーブを加えてフツフツとした状態をキープして30分ほど煮ます。このだしは、スープなどに向いています。
 
香りはいくら腕の良いシェフでも調理で足すことができない要素です。香り水を作るには、にんじん、大根、玉ねぎ、ほうれんそう、トマト、りんごの皮、セロリの繊維などが良く、強い苦みやえぐみがある野菜、独特の色がある野菜は避けた方が無難です。

〈 入会方法 〉

  1. (1)下記「新規入会はこちらから」、会員規約に同意のうえ、「新規メンバー登録受付フォーム」にそってお手続きください。
  2. (2)入会金・年会費は無料です。
    ただし、インターネット接続にかかわるプロバイダ契約料や、携帯電話・スマートフォン・タブレット等からアクセスする際の通信料等の費用は、会員様のご負担になります。

「GREEN FAN CLUB
ぐりんぐらん」