森崎 博之のGREENエッセイ
じいちゃんの硬いトウモロコシ


ふるさとの東川町を離れ、札幌の大学へ進んだ私。
初めは毎月帰省しましたが、そのうち盆と正月の年2回ペースになり、
やがて正月も仲間と過ごすように。
それでも必ずお盆には帰っていたのは、ご先祖の墓参りと、
じいちゃんの育てたトウモロコシがどうしても食べたくて。
当時は実が硬くて、ひと粒ごと芯からの実離れがよく、
一列飛ばしとか市松模様とか、器用に遊び食べができました。
そして最後には綺麗に芯だけが残って。
二本、三本と旨い旨い言いながらきれいに食べる孫の私を見て、
じいちゃん満足そうに笑っていたなぁ。
今の柔らかで甘味の強いトウモロコシ、じいちゃんビックリするんだべなあ。
たまに硬めのトウモロコシに出会うと、じいちゃん思い出して懐かしむのです。