森崎 博之のGREENエッセイ
スイカのセイカ。
北海道の盛夏。
照りつける太陽、木々の緑が茂り狂い、
真っ青な空に、もくもくの白い雲。
この風景に抜群に似合うのがスイカ。
賑わう蝉に負けじとはしゃぐ子どもたち。
そこに、切ってあげるだけで極上のオヤツと
なってくれるのがスイカ。
うちの子も、まるでスイカの切り口のようにニカーッと笑顔になって大喜びで頬張ります。
甘くて、しゃりしゃりで、瑞々しくって。
口のまわりを真っ赤にする子どもが可愛くって。
50年前の私の生家。父や母もこんなふうに幼い私を見つめてくれたのでしょう。
スイカは進化する青果。研究と農家さんの汗によって、より一層甘くなりましたが、
いつの時代も変わらずに永遠に子どもと親を笑顔にする、これがスイカの成果です。