チーズのこえを
届ける冒険の
はじまり

白い滴のマリアージュ

今回のテーマ

「チーズのこえ」を届ける
冒険のはじまり

「チーズのこえ」を届ける冒険のはじまり

北海道農政部、農水省における15年間の公務員生活に終止符を打ち、日本で唯一である北海道産ナチュラルチーズの専門店「チーズのこえ」を立ち上げ、3年が過ぎた。

メインストリートから1本入った仲通り、住宅街のど真ん中にも関わらず、おかげさまで、メディアからの取材は今でも途絶えることはないし、近隣のリピーターを中心にしつつ、全国から、時には海外からも足を運んでくれる。

こんな小さなチーズ屋に、みなさんはなにを求めてくるのか。
生活者は、もうスーパーでの買い物に飽きているのだと思う。入り口で買い物カゴを手にし、会計をして出口まで、マニュアル的な応対以外、会話らしい会話をしなくて済む買い物に辟易している。

食を通じて、もっと「ワクワク」したい。その食が、誰がつくっているのか、どういう景色のなかつくられているのか、そして、それを自分が買うことで、どんな未来をつくることができるのか。その食の先の未来に対する知的探求心に飢えているのだ。

チーズといえば、ヨーロッパ産だという人は多いだろう。
でも、それは、本当に、その作り手、地域までも応援する「投票」なのだろうか。これまでの固定概念やファッションにすぎないのではなかろうか。

いまや、140を超えるまで増えた北海道のチーズ工房。そのクオリティは、世界にまでとどろくようになってきた。
彼らのつくるチーズを手に取ることは、作り手を応援するだけではなく、原料となる乳を生産する酪農家、いや、いまや6000戸を切った北海道の酪農家たちひとりひとりに対するエールだと思う。北海道という地域に対する応援への「一票」が投じられているのだ。

今回、ホクレンGREEN WEBのリニューアルに際し、「チーズのこえに、耳を澄ませば」として、道内チーズ工房をご紹介する機会をいただいた。この連載を通して、北海道への応援団が一人でも増えてくれることを心から願っている。