Q
就農したきっかけは?
その時に思っていたこと、苦労したことは?
両親の思いに応えて就農
成長は機械の進化とともに
高校時代は、教師になる夢がありましたが、早く農家を継いでほしい両親の思いをくみ、卒業後に就農しました。父も祖父も寡黙で、見て覚えろという時代。母は“農業は下を向いて働くもの”と言い、作物をよく見て雑草をよく取るという農業の基本を教え込まれました。当時は近隣の生産者と組織的な農業をしており、機械化は早かった。新しい技術をいち早く覚えることができて面白かったです。
楽しそうな父を見て就農
独立して得られたやりがい
楽しそうに働く父の姿を見て、同じ道に進むことを決めました。就農当時は、周囲の生産者との共同作業で、与えられた仕事をこなすだけの毎日。2年目から作業を任せられたものの、父にダメ出しされることも多く、いい畑を作って見返してやろうという気持ちでいっぱいでした。2019年に独立してやりがいを感じられ、30歳を過ぎてようやく自分の農業ができるようになりました。
Q
次世代に受け継いでもらいたいことや、
先代から受け継いでいきたいことは?
北海道の農業を支え、
畑を守り続けてほしい
北海道で一番の農家になりたい、と思いながら農業を続けてきました。一番の原動力は、地域に恩返しをしなければという思いです。北海道にとって農業は、なくてはならないものです。息子に伝えたいことは、大きな目標を持つことと、仲間を守り、北海道を守るという意識を持ってほしいということ。地域の仲間とともに、先祖から受け継いできたこの土地も守り続けてほしいです。
身近な作物の生産を増やし
地元の人々を満足させたい
以前、網走市民に地元の野菜を食べたことがあるかを調査したところ、食べたことがない人が多く、ショックを受けました。そこで、地元産を選んでもらう機会を増やしたいと、4年前からさつまいもやいんげんなど消費者に身近な作物の生産も始めました。4人いる子どもたちが、“将来自分も農業をやっていきたい!”と思えるような姿を見せていきたいです。