トマトの一生
- トマトの食べ方と保存法 監修:荒川 義人先生
学校法人吉田学園総長付顧問、札幌保健医療大学客員教授/農学博士
MENU
トマトに含まれる成分で代表的なものは、βカロテンです。さらに、ミニトマトにはビタミンCも豊富に含まれています。βカロテンはトマトの色素(カロテノイド)の一種で、体内でビタミンAに変換され、私たちの皮膚や粘膜の健康を維持します。その上、活性酸素と呼ばれる有害な物質から体を守る抗酸化作用を持つなど、さまざまな役割を担っています。また、トマトの赤い色素はリコペンと呼ばれ、βカロテンより強い抗酸化作用があるといわれています。近年、研究が進み注目されるγ-アミノ酪酸(通称、GABA)も含まれています。
リコペンやビタミンCを摂取すると紫外線対策になり、日焼けが気になる夏にはもってこいです。また、夏が旬のトマトは、9割以上が水分で、失った体の水分を補うのに最適です。暑い夏こそ、上手に食事に取り入れましょう。
リコペンは、丈夫な細胞壁に囲まれて存在しているため、それを壊し、効率よく吸収するには加熱調理が最適です。さらに、リコペンは油に溶けやすいため、オリーブオイルなど油と一緒に食べると吸収率が高まります。また、栄養的に食べ合わせたい調味料は、マヨネーズです。マヨネーズには、ビタミンCと相互作用があるビタミンEが含まれるので、トマトのビタミンCをパワーアップさせることができます。
青みが残るトマトは常温で
熟しきってないトマトは、常温で追熟するとリコペンがアップします。
冷凍保存でリコペン吸収率を高める
冷凍&加熱の2つの方法でトマトの細胞壁を壊すことで、リコペンを効率よく吸収できます。
乾燥させて成分もギュッと凝縮
ドライトマトは日持ちするだけでなく、成分も凝縮されるので、乾燥保存はとても有効です。
学校法人吉田学園総長付顧問、札幌保健医療大学客員教授/農学博士