生粋の道産子、
「てんさい糖」

生粋の道産子、「てんさい糖」

種子から製品まで
北海道で一貫生産

 私たちが普段口にしている国産砂糖の主な原料は、「サトウキビ」と「てん菜」です。サトウキビの産地は温暖な沖縄や鹿児島ですが、冷涼な気候で育つてん菜は、国内では北海道で作付されており、北海道が生産の役割を一手に担っています(※)。
 実際に、国内の砂糖の消費量を見てみると、国産は約4割。その内の約8割が、てん菜から作られています。
 ひと口に砂糖といっても、実にさまざまな種類があります。ホクレンでは、てん菜から「グラニュ糖」や「上白糖」、「てんさい糖」の3つの砂糖を製造しています。そこで今号では、てん菜で作られる砂糖の一つホクレンの「てんさい糖」を特集します。
 てん菜は、北海道の主要な農畜産物の一つです。別名「ビート」またはその見た目から「砂糖大根」とも呼ばれていますが、ほうれん草と同じヒユ科に属します。北海道で育ったてん菜は、作物として消費者に届けられることはなく、製糖工場へ運ばれ、砂糖に加工されます。さらには、種子から一貫して北海道で育てられており、道産作物の中でも〝生粋の道産子〟といえます。
 近年、砂糖の消費量は減少傾向にあります。一方で、砂糖以外の甘味料の消費量は横ばいで、砂糖より安価な高甘味度甘味料などが砂糖の代替品として使用されていることも、消費減少の要因の一つです。特集では北海道生まれの砂糖のおいしさを、生産者や皆さんの思いと共に紹介します。
※農林水産省「令和5年産工芸農作物統計調査」より