こんにちは。まず、自己紹介からお願いします。
はい!よろしくお願いします。局長の髙松、副局長の林、局員の中村、長谷川、渡邉です。林は2年生で、他4人は3年生です。そば道段位は、林と中村が初段位、他3人は二段位です。
そば道段位とは、どのように認定されるのですか?
(一社)全麺協が、そば打ちを職業としない人を対象に認定するもので、初段位から八段位まであります。そば打ち技能の習熟度、そばに対する取組み姿勢や態度、そばに関する知識など、審査範囲は広く、そばを打つときの立ち姿や、準備から後片付けまでもチェックされます。幌加内高校の生徒は、全員が受験しなければならないんです。
そばの作付面積、生産量ともに日本一を誇る、幌加内町の高校ならではの取り組みですね。聞くところによると、幌加内高校には「そば」という科目があり、しかも必修なんだそうですね。
はい。校内の畑で自分たちがそばを栽培し、製粉・そば打ちまでを授業で行います。
そばの栽培や製粉作業では、どのようなことに気を付けなければいけないんですか。
栽培では、水はけを良くすること、病害虫に注意すること。製粉では、そば本来の香りを消さないように、適度な温度や湿度を保つこと、また、あまり熱をかけないようにゆっくりと挽くことです。
自分たちで育てたそばを粉にして打つというのは、思い入れもひとしおでしょうね。ところで、みなさんは、そば打ちは高校で初めて経験したんですか?
小学生の時にそば教室で習った人もいれば、高校で初めて打った人もいます。そば打ちは、難しいけれど面白いというのが、局員に共通した意見です。
みなさんは、授業でひと通りのことを学びながらも、もっとそばを極めたいと、部活動のそば局に入ったんですね。
「授業以外でもそばを打ちたい」、「上手に打てるようになって三段位を取りたい」という人もいれば、局長のように「幌加内高校に行くなら、絶対にそば局に入ると決めていた」という人もいます(笑)。顧問は厳しい中にも優しさのある山田先生で、そばに関しては局員全員、頭が上がりません(笑)。
そば局の活動の様子を教えてくれますか。
高段位を取得されている町の方が指導に来てくださっています。写真の左手に写っている西村さんは、幌加内高校の卒業生で、在学中にそば局が発足し、そば局のメンバーとして全国大会にも出場。四段位をお持ちで、現在はそば関連の会社に勤務されています。そば局は人数が少ないので、うまくいかないことがあっても、どうすれば良くなるかなどを細かく教えてもらえます。また、部活動は授業よりも時間に余裕があるので、苦手な部分を重点的に練習できる良さもあります。
そば局のみなさんの目標はなんですか?
「全国高校生そば打ち選手権大会」団体戦の四連覇です。今年は3年ぶりに開催される予定なので、放課後や土日はそば打ちの特訓中です(笑)。「きれいなそばを打てるようになりたい」、「そばの切り幅を揃えたい」、「全工程の流れを良くしたい」、「水回しの時間を縮めたい」など、一人ひとり課題は見えています。水回しとは、そば粉全体に水が行き渡るように、指先で混ぜ合わせる作業のことで、そば打ちの最重要ポイントとも言われています。
みなさんが本格的な指導を受け、真剣にそばに取り組んでいることが伝わってきます。
例年、7月末に「全国高校生そば打ち選手権大会」のメンバーが決定するので、夏休みの終盤にそのメンバーで「そば打ち合宿」を行います。ふだんは、一日に2回以上そばを打てる機会がないので、局員にとっては最高の合宿です。幌加内高校は団体戦で三連覇中ですから、当然ながら目指すは四連覇です!ちなみに、下の写真は先輩たちの代のものです。私たちもこの優勝旗を持ち帰りたいです。
町の指導してくださる方々も期待していますね!
はい、期待に応えたいです。地元のそば打ちの指導者や生産者のみなさんからは、本当にたくさんのことを教えてもらっています。「そばは丁寧に打てば、その分おいしくなる」、「うまくなりたいなら、とにかく打つしかない」といった、そば打ちに関することだけでなく、「焦ると何事もうまくいかない」、「地道な作業はおいしくなる秘訣」など、さまざまなことに通じる言葉も教わり、とても勉強になっています。
町の方々にとっては、幌加内のそばは何よりの自慢です。みなさん、幌加内のそばのアピールをお願いします。
幌加内町生まれの品種「ほろみのり」は、甘味があり、クセがなく、上品な味が特徴です。さらに、コシがあり、食べ応えもあるので、シンプルにもりそば、ざるそばで召し上がってほしいと思います。
大会に向けて忙しくなりそうですが、からだに気を付けて四連覇を成し遂げてください。ありがとうございました。