Vol.48
釧路短期大学
「おむすびコンテスト」
1位チーム


わたし × 農業

私が農業に恋した理由
北海道の高校、専門学校、短大、
大学では、たくさんの学生さんが
農業を学んでいます。
農業のどんなところが魅力?
学んでみて知った醍醐味は?
好きだけど大変と感じることは?
青春ど真ん中の日々での実感、
将来の夢などを聞いていきます。

釧路短期大学

釧路短期大学 「おむすびコンテスト」1位チーム

1964年、北海道東部の中核都市・釧路市に、「愛と奉仕」(人を愛し、人に尽くすこと)を建学の精神として創立。地域密着型の高等教育機関として、地域に貢献できる人材の育成・輩出を主要な役割とする。現在は生活科学科(生活科学専攻・食物栄養専攻)と幼児教育学科を有し、人として社会人として生きるための知識・技能や資質を養う教養教育、さまざまな職業で生き、活躍するための学科専攻別の専門教育・免許資格専門教育に力を注いでいる。

釧路短期大学
085-0814 釧路市緑ヶ岡1-10-42
http://www.midorigaoka.ac.jp/kushirojc/index.html
TEL:0154-41-0131

  • 「おむすびコンテスト」1位チームのみなさん

    「おむすびコンテスト」1位チームのみなさん

  • GREEN編集室

    GREEN編集室

GREEN編集部 今回は、2024年11月に釧路短期大学で開催された「おむすびコンテスト」1位チームの皆さんにご登場いただきます。最初に、このコンテストがどのように行われたのか、説明をお願いできますか。

「おむすびコンテスト」1位チームのみなさん 生活科学科食物栄養専攻の1、2年生が6チームに分かれ、若者がおいしいと思う「おむすび」を開発。学長をはじめとする方々の審査会、大学祭来場者の試食・投票を経て1位を決めていきました。北海道米を多くの人に食べてもらうことが大きな目的だったので、北海道米の味を知ることから始めようと、授業中に5種類の食味試験を行い、そこからレシピを作成しました。

GREEN編集部 5種類とは、「ゆめぴりか」、「ななつぼし」、「ふっくりんこ」、「えみまる」、「北海道スポーツ応援米」ですね?実際に食べ比べてみて、どのようなことを感じましたか。

「おむすびコンテスト」1位チームのみなさん はい、その5種類です。甘さ、粘り、かたさ、食感、見た目など、それぞれに違いがあることがよくわかりました。

GREEN編集部 みなさんは「お好み焼き風おむすび」を出品したそうですね。どこにポイントを置きましたか。

「おむすびコンテスト」1位チームのみなさん 見た目のインパクトです。食べたいと思える見た目、SNSなどにアップしたくなるようなかわいらしさ、写真映えする彩りが重要だと考えました。そのうえで、見た目への期待を超える味にしようと、開発をスタートさせました。

GREEN編集部 レシピ開発まで約1週間しかなかったようですね。短期間で完成させるのは、大変だったのではないですか?

「おむすびコンテスト」1位チームのみなさん 見た目がかわいいおむすびとは、どのようなことに気を配ればいいのかを考え、いろいろ調べもしました。また、かわいいおむすびは、簡単に作れたほうがいいと思い、火を使う工程がない組み立ても意識しました。

GREEN編集部 「お好み焼き風おむすび」の作り方を教えてください。

「おむすびコンテスト」1位チームのみなさん ボウルにご飯を入れ、お好み焼きソースを加えてムラなく混ぜます。そこに天かす、紅しょうが、キャベツ、かつおぶしを加えてよく混ぜ、おむすびを作ります。その上にマヨネーズ、かつおぶし、青のり、桜えびをトッピングして完成です!

GREEN編集部 ご飯でつくるお好み焼きですね!どの種類の北海道米を使ったのですか。

「おむすびコンテスト」1位チームのみなさん 「えみまる」です。試食したとき、粒が大きく、粘りがなく、しっかりしたお米だと感じました。私たちは具材を先に決め、次にお米を選びました。「えみまる」はソースが一粒一粒によくからみ、具材とけんかしないお米でもありました。他の品種は白米としてはもちろんおいしいのですが、お好み焼き風にしたとき、味のばらつきがなく作ることができたのは「えみまる」でした。

GREEN編集部 「えみまる」は、田んぼに直接、種籾(たねもみ)をまく「直播栽培」に適した品種ですね。

「おむすびコンテスト」1位チームのみなさん はい。直播米であることは、このコンテストを後援してくださった北海道米販売拡大委員会「北海道米LOVE」のページで知りました。SDGsにあてはまる「環境に優しいお米」であるとの説明もあり、それも「えみまる」を使ってみる動機になりました。

GREEN編集部 「お好み焼き風おむすび」の評価、評判はどうでしたか。

「おむすびコンテスト」1位チームのみなさん 審査会で、見た目についてお褒めの言葉をいただきました。私たちが重視したポイントだったので、とてもうれしかったです。その後オープンキャンパスで高校生にも試食してもらったのですが、『キャベツのシャキシャキ感がよかった』、『お米の味も感じられてとてもおいしかった』など味についてもうれしい感想をたくさんいただきました。

GREEN編集部 他にも考案したおむすびがあれば、教えてもらえますか。

「おむすびコンテスト」1位チームのみなさん 見た目プラス北海道らしい要素という発想から、釧路市のソウルフード「スパカツ(スパゲティに、とんかつとミートソースがかかった料理)」のアレンジも考えました。天むすのように、えび天の代わりにとんかつをのせようとしたのですが、「食べにくそう」との結論になりました。また、栄養面に焦点を当て、鉄分を補給できるものも検討しましたが、若者が好みそうなおむすびというテーマに最も合っていたのは、「お好み焼き風おむすび」でした。

GREEN編集部 他のチームのおむすびで、すごいなぁと感心したものはありましたか。

「おむすびコンテスト」1位チームのみなさん 2位の「ほたての贅沢おむすび」は栄養面にも配慮していて、しかもおいしく、とても勉強になりました。3位の「おむドッグ」は、オムライスを片手で食べられるようにしたもので、見た目もアイデアもすばらしかったです。

GREEN編集部 このコンテストを通して、北海道米や「食」、北海道の農業に対してどのような発見や気づきがありましたか。

「おむすびコンテスト」1位チームのみなさん お米の品種ごとに特徴や込められた思いがあること、料理や食材との相性を考えて選ぶことで、北海道米の魅力がさらに増すことなどを学びました。その一方で、お米づくりでも持続可能性や環境への配慮に工夫していることを知り、生産者さんの努力や苦労について知らないことがたくさんあると実感しました。

GREEN編集部 「おむすびコンテスト」はいろいろな実りがあったようですね。改めて、1位入賞おめでとうございます!今日はありがとうございました。