北海道新幹線でスイートコーン輸送
JA新はこだて

はるばる来たぜ、食卓へはるばる来たぜ、食卓へ

北海道新幹線でスイートコーン輸送

いま、旬真っ盛りの北海道産スイートコーン。JA新はこだてでは、もぎたてのおいしさをいち早く届けようと、この夏初めて、北海道新幹線を活用したスイートコーン輸送を実施。記念すべき初回となった7月22日の様子をお届けします。
※8月13日~15日には、北海道新幹線を活用した2回目のスイートコーン輸送を行う予定です。

北海道新幹線の駅がある地の利

「早朝にもいだスイートコーンが、正午前には東京都内の店頭に並ぶ。このスピード感は、圧倒的です」。こう語るのは、JA新はこだて生産販売部農産園芸課の田代岳雄課長。昨年秋、管内に北海道新幹線が停車する新函館北斗駅がある地の利を生かし、北海道新幹線を活用したスイートコーン輸送の検討が始まって以来、生産者をはじめ、関係各所との調整を図ってきたまとめ役です。「いまは、コロナ禍で旅行もままなりません。首都圏の皆さんに、いながらにして北海道の夏の味を楽しんでもらえたらという気持ちが、モチベーションになりました」。

4時頃収穫、11時4分東京駅着

道民にとっても、朝もぎのスイートコーンをその日の午後に食べられるチャンスは、そうありません。今回の輸送ではどのような時間割を立てたのか、田代課長に聞きました。「生産者は前日に畑の準備を済ませ、夜明け前の朝4時頃から収穫を開始。200本以上を収穫し、選果を済ませると、5時にはJR新函館北斗駅に向かって出発。スイートコーンは、6時39分発、上りの北海道新幹線の一番列車『はやぶさ10号』に積み込まれ、11時4分に東京駅に到着。そこから、都内の百貨店に搬入されました」。

その名は「朝採りはやぶさコーン」

北海道新幹線で輸送するスイートコーンの品種は、食べた時に甘みが優しく広がっていく「ミルキースイーツ」。「JA新はこだて管内でこの品種を生産するのは初めて。生産者からは強い意気込みが伝わってきましたし、私も生長が気になって、圃場へ何度も通いました」と田代課長。7月22日は、もいでから店頭に並ぶまでの時間が短いため、畑でギリギリまで実らせたものを収穫。出荷直前に糖度を測定したところ、くだものより高い20度以上を示すものも現れるなど、実りは上出来。数々の新しい試みによって届けられるこのスイートコーンは、「朝採りはやぶさコーン」と名付けられました。

鮮度を保持して、糖度を守る

スイートコーンは、収穫後は時間が経つにつれ、糖度が下がっていきます。おいしくできたものを、おいしく届けるためには、鮮度保持がなにより重要です。気温が上がる前の暗いうちから収穫した「朝採りはやぶさコーン」は、板状保冷剤を四方に詰めた専用バッグに50本ずつ梱包され、計3梱包・150本が「はやぶさ10号」の車販準備室に乗りました。この準備室は、トラックの冷蔵庫とほぼ変わらない環境だそうです。「とにかく糖度が落ちないようにと、知恵をしぼりました」と、田代課長は振り返ります。

第二弾は8月13日から15日

7月22日正午過ぎ、百貨店の店頭に「朝採りはやぶさコーン」が並びました。POPを見て興味を持ったお客様で、この日用意した分は完売。「本当にほっとしました。次回は8月13日から15日まで、そごう大宮店と大丸東京店で各日計300本を限定販売します。夏休み期間中でもありますから、ご家族連れの方にも朝もぎのおいしさを味わっていただければと期待しています」。こう語る田代課長の声は、心なしか弾んでいました。

JA新はこだてのエリアは、水稲や野菜、花の生産、酪農畜産が盛んです。
田代課長は、「スイートコーンと、管内でとれる野菜などを組み合わせたフェアを開催したい」と、早くも次の目標達成に向けて構想を練っているようでした。