ほくれん丸(釧路市)
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北海道の農業の「今」を動画で伝える「北海道NOW」。北海道の農畜産物を釧路港から茨城県日立港まで輸送する大型船「ほくれん丸」について、紹介します。日本の食糧基地、北海道から生乳をはじめ季節の野菜、肉などを全国に届ける大切な役目を担っています。
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- 北海道から全国へ食を届ける「ほくれん丸」
- 「ほくれん丸」は、北海道各地から集められた農畜産物を、釧路港から茨城県の日立港まで輸送する大型船です。全長約173m、最高速力24.7ノット(時速約45km)で、約800kmもの距離を20時間で結びます。同型の「第二ほくれん丸」とともに、毎日、ピストン運航。2023年で就航から30周年を迎え、現在、3代目が活躍しています。
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- 最盛期には1日約1,000tもの生乳を輸送
- 2隻のほくれん丸が釧路港から運んでいるのは、生乳を中心に、乳製品や季節の青果物に加え、砂糖、でん粉、家畜など。特に生乳は、ピーク時ともなると1日に17tタンクで60台、約1,000tもの量を本州へ輸送しています。白い生乳の移送用タンク(ミルクローリー)は、魔法瓶と同じ構造になっていて、2℃に冷却された生乳を、保冷した状態で目的地まで運ぶことができます。
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- 4時間の停泊中に荷物の積み替え
- 午後2時、釧路港に到着したほくれん丸から、トラックが次々に出てきます。日立港からは、空になったミルクローリーをはじめ、飼肥料や農業関連資材のほか、食品・家具家電・一般雑貨・商品用乗用車など様々な貨物が運ばれてきます。午後6時の出港までに、素早く荷物を降ろし、それが終わると今度は荷物の積み込みを行わなくてはなりません。冬は荷積みをしているうちに、太陽が水平線に沈んで行きます。
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- ほくれん丸は、休むことなく南へ、北へ
- とっぷり日も暮れた午後6時、ほくれん丸は作業員のみなさんに見送られて出港します。翌日、日立港に到着すると、荷物はすぐに関東各地へ陸路で輸送。生乳は道外乳業メーカーでパック牛乳などに製品化され、その他の農畜産物は卸売市場や食品メーカーなどを通じて消費者の元へ届けられます。日々の食卓に、北海道のおいしさをお届けするため、ほくれん丸は1日も休むことなく、今日も太平洋を南へ、北へ、進みます。