乳用牛の削蹄作業/久津間装蹄所
(江別市)

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乳用牛の削蹄作業/久津間装蹄所(江別市)

【 60 秒 】

北海道の農業の「今」を動画で伝える「北海道NOW」。今回は江別市から、乳用牛の削蹄作業風景をお届けします。

  • 北海道の酪農を足元から支える・牛削蹄師
    乳用牛や肉用牛の蹄(ひづめ)を削り、整える「牛削蹄師(うしさくていし)」。蹄が伸びてしまった牛は姿勢が崩れ、ストレスがたまり、さまざまな病気にかかりやすくなります。それは、乳が出なくなったり、繁殖率の低下を招く要因にも。酪農家の大切な牛を健康に長生きさせるため、牛削蹄師は蹄の手入れを行います。今回は、日本装削蹄協会指導級認定牛削蹄師の資格を持つ、『有限会社 久津間装蹄所』の牛削蹄師さんによる作業を見学させてもらいました。
  • 個体差に合わせて整えるのが腕の見せどころ
    同社の特徴は、牛と人の安全に考慮して、二人一組で牛を保定し、人の手で削蹄を行う点。牛にストレスをかけないように、一つ一つの蹄を10分程度で整えていきます。同社代表の久津間正登さんによると、蹄を見ると、血の巡りの良し悪しなど牛の健康状態もある程度わかるそう。「牛の蹄は第二の心臓とも呼ばれるほど、牛の健康には大切なもの。人と同様に、牛の体形や蹄の形は一頭一頭異なるため、その牛に合わせて適切に整えるのが職人の腕の見せどころです」と話します。
  • フットケアのプロならではの道具もいろいろ
    久津間さんは、蹄の硬さや長さに合わせて、削蹄用のナタやニッパーなど数種類の道具を使い分けながら作業を行います。上から3番目の鎌型蹄刀は、日本で独自に開発された削蹄の基本道具で、上から4番目のナタは、久津間さんの自作だそう。「作業道具は、仕事終わりに毎日欠かさず研いでいます。仕上げに使う鎌型蹄刀は、年間で2本程度は消耗してしまいます」と久津間さん。同社で削蹄する牛の頭数は、一年間で1万8000頭以上に上るそうです。