秋まき小麦と農協サイロ(音更町〜広尾町)

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秋まき小麦と農協サイロ(音更町〜広尾町)

【 60 秒 】

北海道の農業の「今」を動画で伝える「北海道NOW」。今回は、小麦生産量日本一の十勝から雪の下で眠る秋まき小麦と、十勝各地で収穫された小麦を蓄える巨大な「農協サイロ」の様子をお届けします。北国特有の小麦栽培と北海道ならではのスケールの大きさをご覧ください。

  • 秋まき小麦は雪の下で
    スヤスヤと
    十勝・音更町に広がる真っ白な冬の畑。積もった雪をそっと手で掘ると、鮮やかなグリーンが顔を出しました。これは秋に種をまき、翌年の夏に収穫をする「秋まき小麦」の葉。10月中旬に発芽すると、そのまま冬を迎え、春まで雪の下で眠ります。外気が氷点下でも、雪の下は0度で湿度も一定。雪の布団の下で寒さをしのぎ、春の訪れを待っています。
  • 季節によって
    特色の違う小麦を栽培
    秋まき小麦の主要品種は、全道の作付面積の約8割を占める「きたほなみ」で、主にうどんなどの麺類に加工されます。一方、春に種をまき、夏に収穫する「春まき小麦」は、種類も用途も様々。主な品種は、「ハルユタカ」「春よ恋」「はるきらり」など春にちなんだ名前が多く、パンや中華麺などの原料になっています。
  • 生産量日本一を誇る
    道産小麦
    北海道産の小麦は、国内生産量の6割以上を占め、そのうちのおおよそ4割が十勝産です。中でも音更町は最大産地で、JAおとふけのサイロには、夏から秋にかけて収穫された後、脱穀や乾燥、選別を終えた小麦が3万トンほど入庫します。その後、広尾町の十勝港にある巨大な「農協サイロ」等を経由して道外へと出荷されます。
  • 収容力11万7千トンの
    国内最大級サイロ
    農協サイロは、収容力11万7千トンを誇る国内最大級のサイロ。毎年、秋から冬にかけて十勝管内にある24のJAから集まる小麦を一時的に保管しています。117本ある貯蔵サイロ内は、温度や湿度をコンピュータで管理。小麦の品質を保持し、全国各地へのタイムリーな出荷を可能にしています。農協サイロは北海道産小麦の安定供給を支える要です。
  • 海を渡り、
    十勝港から全国へ
    各地からトラックで農協サイロへ運び込まれた小麦は、地下のコンベアを通って貯蔵サイロへ。JA単位で品種、等級ごとに保管され、全国の製粉会社からの注文に合わせて船やトラックで出荷します。船で出荷する際は、小麦はサイロからコンベアで十勝港に停泊する船に直接積み込み。全国の食卓を支えるため、十勝港から全国各地に旅立っていきます。