りんごの選果風景/JAよいち(余市町)

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りんごの選果風景/JAよいち(余市町)

【 60 秒 】

北海道の農業の「今」を動画で伝える「北海道NOW」。前回に引き続き、JAよいちから収穫後のりんごの選果風景をお届けします。手作業で丁寧に収穫されたりんごは、選果場でも大切に扱われ、消費者のみなさんに届けられていました。

  • 9月中旬から12月中旬まで続くりんごの選果
    道央の余市町にあるJAよいちは、年間約1,100tのりんごを出荷する道内随一の産地です。9月中旬から12月中旬まで、JAよいちの集出荷選別施設ではりんごの選果作業が行われています。町内約60戸の生産者から運ばれてきたりんごは、選別施設に隣接する室温1℃に保たれた貯蔵施設で一時保管。その後1週間ほどで、選別にかけられます。まずは従業員の方たちが手に取り目で見て、特・秀・優に分類される規格品と、傷があるものに二分します。
  • スピードより丁寧さを重視した作業
    規格品は一つずつレーンのトレーに乗せて、自動選別機に通します。色と大きさにより特・秀・優の等級ごとに選別されたりんごは、もう一度、従業員の方が手に取り全体を目で確認し、段ボールに詰めていきます。どの工程でも、重視するのはスピードより丁寧さです。出荷までりんごに傷をつけないよう、やさしく扱います。一方、傷があるりんごは、生食用と加工用に選別。加工用の大半は、隣接する工場で特産品のジュース「りんごのほっぺ」に生まれ変わります。
  • 貯蔵施設の中で、さらにおいしく
    JAよいちの選別施設で選果するのは、『つがる』『ハックナイン』『昴林(こうりん)』『王林』『ふじ』の5品種。1日に選果する量は、10月中旬のピーク時で5、6tにも及びます。そのほか、『ひめかみ』や『レッドゴールド』などの品種は生産者が各自で選果してから規格品、加工用ともにJAよいちに納品します。こうして選果が済んだりんごは、再び貯蔵施設で保管され、出荷の時を待ちます。選果前と選果後、そして加工用のりんごが積み上げられた貯蔵施設の中には、濃厚な甘い香りが漂います。
  • 余市産のりんごの出荷は2月まで
    「りんごは収穫してから、しばらく時間をおくことで甘い香りを放ちます。果肉からでんぷん質が抜け、味わいにもフルーティーさが増すんですよ」と教えてくれたのは、JAよいち営農販売部の田川貴志部長。余市産りんごの出荷は、年明け2月まで続き、道内を中心に、遠くは関西、九州にも出荷されます。毎年出荷のラストを飾る品種は『ふじ』。「収穫は11月ですが、おいしくなるのは12月以降。歯ごたえがシャキシャキしていて、長期保存向きの品種です。ご家庭でも冷蔵庫で保存して長く楽しめますよ」。