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畑作農家
畑作農家歴
4 6

児玉 典己さん(66歳/芽室町)幸子さん

畑作農家歴
4 6

児玉 典己さん(66歳/芽室町)幸子さん

畑作農家歴
1 3

児玉 勝俊さん(33歳/芽室町)和歌子さん

畑作農家歴
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児玉 勝俊さん(33歳/芽室町)和歌子さん

地域の農を担うために受け継いでほしいこと、新たに取り組んでいきたいことを、二世代に聞くシリーズ。
第15回は、十勝管内・芽室町の畑作農家、児玉典己さんのご家族です。

Q

就農したきっかけは?
その時に思っていたこと、苦労したことは?

就農したのは長男の使命感
自分の意思で畑作専業に

農家の長男に生まれたので、農家を継ぐ以外の選択肢は考えたこともありませんでした。実家は酪農と畑作の兼業だったので、学校では酪農を学びましたが、就農時に、牛屋(酪農家)さんがほとんどいない地元で酪農を続けるよりも、地域のつながりを重視して畑作専業でやっていこうと決めました。その後、農業大学校に進学して、畑作も学びました。最初のうちは農薬の名前すら分からず、苦労しました。

整備士になるつなぎで就農
JA青年部の活動が転機に

後継ぎの自覚はありましたが、車が好きで整備士の専門学校に進学しました。整備士として就職するまでの〝つなぎ〟として実家を手伝い始めたので、農作業に身が入らず、寝坊ばかりしていました。その頃、青年部の先輩に誘われて参加した道外研修が転機になりました。輸入野菜の取引現場を見学して、日本の農業の重要性を認識し、食料をつくるこの仕事に、使命感を持つようになりました。

Q

次世代に受け継いでもらいたいことや、
先代から受け継いでいきたいことは?

農業を楽しむ姿に一安心
30代は果敢に挑戦して

10年前は、イヤイヤ農作業をしていた息子が、今では楽しんで農業に取り組んでいることが、何よりもうれしいです。2年前に、経営をすべて息子に譲りました。時代は変わるので、昔の考え方を押し付けてもしょうがありません。今は息子の考えを尊重し、やりたいことに従うようにしています。言えることがあるとすれば、30代は失敗を恐れずに、チャレンジをしてほしいです。

作物と人に向き合い
人の心を動かせる経営者に

作業効率にうるさい父のやり方に反発した時期もありましたが、時間の有限さが分かるようになった今は、父と同じように頭を使うようになりました。早起きをして作物を見ることの意味や、土づくりなど基本の大切さにもようやく気づけました。この先は作物だけでなく、人と向き合う能力がより求められると思います。人と人のつながりを大事に、人の心を動かせる経営者を目指したいです。