受け継ぐ×
取り組む
畑作農家
畑作農家歴
4 6

貝沼 栄人さん(64歳/北見町)

畑作農家歴
4 6

貝沼 栄人さん(64歳/北見町)

畑作農家歴
1 5

貝沼 隼人さん(38歳/北見町)

畑作農家歴
1 5

貝沼 隼人さん(38歳/北見町)

地域の農を担うために受け継いでほしいこと、新たに取り組んでいきたいことを、二世代に聞くシリーズ。
第14回は、オホーツク管内・北見市の畑作農家、貝沼栄人さんのご家族です。

Q

就農したきっかけは?
その時に思っていたこと、苦労したことは?

夏は農作業、冬は短大で
仲間との共同生活を満喫

農家の長男だったため、高校卒業後に就農しました。当時は面積が少ない中で、10品目も作っていました。はじめは親に言われたことを渋々やっているだけで、気持ちの余裕もなかったです。冬の農閑期には農業短大に通い、3年かけて卒業しました。遠方のため同郷の仲間と家を借り、初めて共同生活を経験しました。親の目を離れて、学生生活を満喫できたことが楽しい思い出です。

整備士の資格を取り実家へ
災害に遭い一日でどん底に

実家を継ぐつもりで農業高校に進んだものの、このままでは父に追いつけないと思い、自動車整備士の養成校に進学。札幌の整備工場に就職しました。深夜まで働き詰めで、休みもない毎日。結婚して子どもができたのを機に、実家に帰ることを決めました。数年後、ひょうの被害で収穫前の玉ねぎが全滅し、どん底を味わいました。畑を前に、父と呆然と立ちつくしたことが忘れられません。

Q

次世代に受け継いでもらいたいことや、
先代から受け継いでいきたいことは?

無駄遣いしない経営で
農家の仲間を大切にして

自然災害で玉ねぎが全滅した時は、立て直す余力もなく、離農まで考えました。今まで続けてこられたのは、周りの農家に助けてもらったおかげです。あの日から、削減できるコストは削減し、利益をしっかり上げることを考えて必死にやってきました。農業に安定はありません。だからこそ、もしもに備えて、無駄遣いをしないように。周囲の仲間を大切にして、続けてほしいです。

父から学んだDIY精神で
無駄のない経営を進めたい

天気一つでこれまでの努力が無になることを、身をもって経験し、常にリスクを考えて行動するようになりました。父から学んだのはDIYの精神。最新の機械に頼るのではなく、今あるものを工夫して、いかに利益を上げられるかが農業経営の醍醐味だと感じています。今は畑の地力を100%に高めようと模索中。子どもの行事の参加や、家族との時間が持てる今の生活を大事にしたいです。