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畑作農家
畑作農家歴
5 8

増原 晃一さん(76歳/ニセコ町)

畑作農家歴
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増原 晃一さん(76歳/ニセコ町)

畑作農家歴
1 7

増原 政行さん(39歳/ニセコ町)

畑作農家歴
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増原 政行さん(39歳/ニセコ町)

地域の農を担うために受け継いでほしいこと、新たに取り組んでいきたいことを、二世代に聞くシリーズ。
第7回は、後志(しりべし)管内・ニセコ町の畑作農家、増原晃一さんのご家族です。

Q

就農したきっかけは?
その時に思っていたこと、苦労したことは?

農家の三代目以外の道は
考えられなかった

農家の長男に生まれたので、いずれ自分が農業を継ぐものと思いながら育ちました。農業高校では、北海道農業の将来を見据えて酪農科を選び、乳牛の飼育を学びました。実際のところは、一から酪農を始めようとは思えず、もともとやっていた畑作に専念しました。就農当時は馬耕で、トラクターも何もない時代。農作業はゆるくなかったですが、飯を食うためにとにかく必死でした。

自分が後を継ぐなんて
夢にも思わなかった

四男だったので、農家を継ぐことはまったく考えていませんでした。札幌の専門学校に進学し、卒業後もそのまま札幌で就職しました。「手伝ってほしい」と言われ、実家に戻ったのが22歳の時。ほんの〝手伝い〟という意識と、いずれ兄が継ぐだろうとの思いから農作業に身が入らず、父とぶつかることも多かったです。後継者になると決めてからも、自分は農業に向いているのか自信が持てずにいました。

Q

次世代に受け継いでもらいたいことや、
先代から受け継いでいきたいことは?

時代にあったやり方で
仲間と力を合わせて

70歳を一区切りに、自分の代で離農しようと考えていました。四男が後を継ぐと言ってくれた時は、やっぱりうれしかったです。自分と息子とでは、時代も考え方も違います。息子は、今の時代にあったやり方をやっていけばいい。欲を言えばきりがないですが、生きることは、死ぬまで努力するということ。あとは仲間を大事にして、力を合わせていってほしいです。

おいしい作物を作って
ニセコ産の価値を高めたい

ニセコの農作物が市場で高い評価を得ているのは、この地区の生産者が力を合わせて信用を築いてくれたおかげです。その道のりは、決して楽じゃなかっただろうと経営を引き継いだ今だから思えます。自分はこれまで以上においしいものを作り、その信用を深めたい。そして仲間とともに、ニセコは観光だけでなく、農業も魅力的だと多くの人に伝えていきたいです。