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畑作複合農家
畑作複合農家歴
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佐藤 守さん(73歳/むかわ町)悦子さん

畑作複合農家歴
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佐藤 守さん(73歳/むかわ町)悦子さん

畑作複合農家歴
1 8

佐藤 啓太さん(39歳/むかわ町)千秋さん

畑作複合農家歴
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佐藤 啓太さん(39歳/むかわ町)千秋さん

地域の農を担うために受け継いでほしいこと、新たに取り組んでいきたいことを、二世代に聞くシリーズ。
第6回は、胆振(いぶり)管内・むかわ町の畑作複合農家、佐藤守さんのご家族です。

Q

就農したきっかけは?
その時に思っていたこと、苦労したことは?

車もなく、娯楽もない。
仲間との集まりが楽しみ

戦後、父は戦地から帰還して、この地で農業を始めました。私は、高校時代は進学を夢見ていましたが、実家の行く末を考えた時、自分が後を継ぐしかないと腹をくくりました。当時の稲作はすべて手植え。車もないので馬で田を起こしていました。当然、娯楽も何もないので、町の青年団仲間30、40人で集まって話をしたり、お酒を飲んだりすることが唯一の楽しみでした。

結婚後は数字を意識して
父に意見を言うように

21歳で実家に戻ったばかりの頃は、町の青年団の誘いが多く、連日のように出歩く日々。おかげで仲間づくりの苦労はなかったのですが、早起きがとにかく辛くて、寝坊ばかりしていました(笑)。独身時代は経営も父任せでしたが、結婚して子どもが生まれてからは、経営に目がいくように。収入を上げるためにトマトの栽培を始めるなど、父に提案して、これまでの品目を見直しました。

Q

次世代に受け継いでもらいたいことや、
先代から受け継いでいきたいことは?

受け継いでほしいことを
栽培レシピにまとめて

今と昔は違うと息子は言うけれど、今も昔も基本は同じ。100のうち99はよくできても、たった一つをおろそかにしたばかりに作物が病気になってしまったりと、一瞬でダメになるのが農業。今年、自分の引退後のことを考えて、種まきの時期や、どんな防除を何月頃行うか、1から100まで細かくまとめた栽培レシピを作りました。息子に口うるさいと言われても、大事なことは伝えていきたいです。

家族と地域のために
持続できる農業を

若い頃は、「後悔先に立たずだぞ!」と父から事あるごとに言われたので、先を考えて行動するようになりました。ただ、常に新しいものを取り入れようとする自分と、父とでは考えが合わず、対立することもあります。今後の経営のために、しっかり父と話し合って答えを見つけられたら。それと同時に、地域の農業を守るために自分に何ができるのか、仲間とともに考えていきたいです。