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酪農家
酪農家歴
4 1

佐藤 久見さん(60歳/中標津町)

酪農家歴
4 1

佐藤 久見さん(60歳/中標津町)

酪農家歴
7

佐藤 信浩さん(26歳/中標津町)

酪農家歴
7

佐藤 信浩さん(26歳/中標津町)

地域の農を担うために受け継いでほしいこと、新たに取り組んでいきたいことを、二世代に聞くシリーズ。
第9回は、根室管内・中標津町の酪農家、佐藤久見さんのご家族です。

Q

就農したきっかけは?
その時に思っていたこと、苦労を感じたことは?

負けたくない気持ちから
いい牛づくりに熱中

酪農家の家系で、小さい頃は別の職業に憧れた時期もありましたが、家業を絶やしてはいけないという思いから、農業高校に進学しました。同級生は酪農家の後継者が多く、就農後は、仲間がいる心強さと同じぐらい、負けたくない気持ちも一層強まりました。いい牛づくりに夢中になって、乳牛のコンテストに出品したり、道内各地の牧場を仲間たちと視察したり。切磋琢磨していました。

農業大学校で酪農を学び
世界が広がりました

小学校から高校までは部活動に熱中して、競技生活が中心でした。両親から「継いでほしい」とは言われませんでしたが、いずれ自分が継ぐものと思い、農業大学校に進学しました。2年間の寮生活では、酪農の資格取得の勉強や牧場でのアルバイトも経験して世界が広がりました。最近は飼育方法など、意見の違いで父とぶつかることもありますが、少しずつ任せてくれることも増えました。

Q

次世代に受け継いでもらいたいことや、
先代から受け継いでいきたいことは?

息子には期待しかない。
「牛を見る」ことを忘れずに

4年前に子牛用の牛舎を建て、哺乳ロボットも導入しました。労働力は軽減できたものの、子牛を育てるのは今でも難しいと感じます。そのほかに土づくりや草づくり、牛づくり、人づくり。酪農を続けるためには、すべてが大切です。知識の量は、息子のほうが上で不安はありません。その知識をうまく生かしながらも、「牛をよく見る」という基本は変わらないことを忘れないでほしいです。

健康で長生きする牛づくり
正解がないから面白い

自分が理想とするのは、健康で長生きできる牛を育てることと、一頭一頭の能力を最大限に伸ばして、頭数は少なくても乳量を増やす牛づくり。基本を守りつつ、生産性を上げるための土台作りを進めています。同じ地域には若手の先輩が多く、目標となる人もいます。さらに、自分たちが育てた牛の先には消費者の皆さんがいます。安全・安心な生乳を生産しなければという思いは常にあります。