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畑作農家
畑作農家歴
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伊藤 克博さん(70歳/厚沢部町)

畑作農家歴
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伊藤 克博さん(70歳/厚沢部町)

畑作農家歴
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伊藤 明博さん(35歳/厚沢部町)

畑作農家歴
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伊藤 明博さん(35歳/厚沢部町)

地域の農を担うために受け継いでほしいこと、新たに取り組んでいきたいことを、二世代に聞くシリーズ。
第10回は、檜山(ひやま)管内・厚沢部町(あっさぶちょう)の畑作農家、伊藤克博さんのご家族です。

Q

就農したきっかけは?
その時に思っていたこと、苦労したことは?

米作りと道路造りの生活
40歳から畑作専業に

稲作農家の長男に生まれ、高校卒業後は当たり前に家業を手伝いました。しかし当時は所有する田んぼが少なく、田植えと収穫以外、自分の出番はほとんどありませんでした。そこで農閑期には建設会社で働き、兼業生活が長く続きました。畑作への転作をきっかけに専業になったのは、40歳ぐらいの頃です。土壌を改良し、さまざまな野菜を一から栽培することは、苦労の連続でした。

就農一年目で赤字を経験
経営に重きを置くように

札幌の工業系大学を卒業後、実家に戻りました。小さい頃から手伝っていたので、農作業に抵抗はありませんでした。就農一年目の年に、思いもよらず不作に見舞われ、経営が赤字に。これをきっかけに、できる限り経営を安定させようと、作物の見直しを考えるようになりました。当然ながら、父と意見がぶつかることもありましたが、経営の立て直しに、自分なりに必死に取り組みました。

Q

次世代に受け継いでもらいたいことや、
先代から受け継いでいきたいことは?

土壌管理を怠らず、
人を動かす経営者に

兼業生活で、私自身が土壌改良の技術を得られたように、息子は工業を学んだことで、農機やトラックを自分で整備できるほどの技術を得て、頼もしく感じています。機械化を進めても忘れないでほしいのは、畑の土台となる土づくりの重要性。あとは、自分一人で何でもやろうとするところが気がかりです。機械を動かすばかりではなく、経営者として、人を動かす身になってほしいです。

農業を続けるために
法人化も視野に

安定した経営を目指して畑の面積を広げ、小麦、大豆、種いもなど機械で収穫できる作物に転換しました。両親も高齢になり、自分のできるやり方で農業を続けていくためには、省力化を進めていくことが必要なことだと考えています。ただ、それと同じくらい人材も必要です。農業に興味があって熱意のある若い人を雇いたい。働きやすい環境を整えるためにも、法人化も視野に入れています。