Q
就農したきっかけは?
その時に思っていたこと、苦労したことは?
思いがけず16歳で就農。
勉強して、農業に開眼
父と兄が相次いで亡くなり、16歳で就農しました。当時は自分の将来を考える間もなく、母と姉と3人で農地を守ることに手一杯でした。地域の人にも助けられ、しばらくして札幌で寮生活をしながら、一年間ほど農業の勉強に打ち込むことができました。そこで学んだことは、おいしい米を作るには土づくりが大切だということ。天候に一喜一憂するばかりが農業ではない、と気づきました。
父は漁師を継いだけど、
農家を継ごうと心に決めた
小さい頃から母方の祖父母の下で農作業を手伝っていたので、農業は身近に感じていました。7年前に父が実家の漁師を継ぎ、自分も将来について考えたところ、祖父が続けてきた農業を、自分が受け継ぎたいという思いに至りました。就農した当初は、自分の力でうまくやっていけるか不安もありました。ただそれ以上に、作物の変化を観察しながら、農作業を覚えることに必死でした。
Q
次世代に受け継いでもらいたいことや、
先代から受け継いでいきたいことは?
土づくりを忘れずに、
挑戦する気持ちを持って
孫から「農業を受け継ぎたい」と言われた時は、やはりうれしかったです。経験はまだ浅いですが、特に心配はしていません。むしろ満点をあげたいぐらい、毎日一生懸命よく働いてくれています。この先、失敗を恐れずにどんなことでも挑戦していってほしいです。今後、機械化を進めたとしても、土づくりと、安全・安心な米作りへの思いは忘れずに持ち続けてほしいと願っています。
祖父の教えを守りながら
自分らしい農業を続けたい
祖父のすごいところは、収穫までの作業はもちろん、収穫後の田んぼの管理も妥協せずに行っているところです。土づくりは一朝一夕で完成するものではなく、一年一年、積み重ねていくことが大切です。これからも祖父の教えを守りながら、より良いものを目指して、自分らしく発展させていけたら。経験ではかないませんが、祖父に負けないように、頑張って続けていきたいです。