Vol.39
光塩学園女子
短期大学
山田 桃花さん

わたし × 農業

私が農業に恋した理由
北海道の高校、専門学校、短大、
大学では、たくさんの学生さんが
農業を学んでいます。
農業のどんなところが魅力?
学んでみて知った醍醐味は?
好きだけど大変と感じることは?
青春ど真ん中の日々での実感、
将来の夢などを聞いていきます。

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光塩学園女子短期大学 山田 桃花さん

1948年設立の南部服装研究所をルーツにもつ光塩学園の女子短期大学として、1967年に開学。食物栄養科と保育科があり、学生たちは座学と実習を通して幅広い知識と高度な技術を修得すると共に、フランスなどの教育機関と連携した特別授業や文化交流をはじめ、様々な芸術に触れる機会にも恵まれています。また、最新の調理学実習室や給食実習施設、附属認定こども園なども備え、学習環境も万全です。

光塩学園女子短期大学
005-0012 札幌市南区真駒内上町3丁目1-1
http://tandai.koen.ac.jp/
TEL:011-581-0121

  • 山田さん

    山田さん

  • GREEN編集室

    GREEN編集室

GREEN編集部 山田さんは、栄養士の資格と栄養教諭の免許を取得しようと、頑張っているそうですね。

山田さん はい。私の実家は酪農家で、小さな頃から両親が乳牛を大切に育てている姿を見てきたので、食べ物に対する感謝の気持ちがとても強く、食べ物の大切さを周りの人に伝えたい、そのために食べ物についての知識を増やしたいと考えるようになりました。光塩短大では、2年間で栄養士と栄養教諭の勉強ができると知り、実家のある中標津からは遠いのですが、進学を決めました。

GREEN編集部 さまざまな授業を通じて、食べ物に対する見方や考え方などが深まっていったのではないですか?

山田さん 2年前期に履修した「栄養教育実習」で、小学生に食育の授業を行いました。食材やその食材にかかわる人たちへの感謝の気持ちをどのように考えてもらうかを、児童に伝えることがとても難しかったです。また、授業を終えて、児童に北海道のおいしい食材をもっと知ってほしいという思いも強くなりました。

GREEN編集部 その経験は、栄養士や栄養教諭を目指す山田さんには貴重でしたね。

山田さん 食べることは一生続いていくものですから、食育はとても大切です。子どもの頃に食に対する正しい知識を身に付けておくことで、大人になってからも自分の健康を守ることができ、そうした知識を伝えられるのが栄養士や栄養教諭だと思います。私自身、小学校の学校給食が大好きで思い出に残っているので、大きくなってからも心に残るような給食を作れる栄養士や栄養教諭になりたいと思っています。

GREEN編集部 給食の献立を作成している時は、楽しいですか?

山田さん 正直なところ、とても大変で苦労しています。献立は、食べる方によって栄養素、食形態、季節の食材や彩りなど、さまざまなことを考えて作らなければなりません。何度もやり直すこともあり、友達と励まし合いながら粘り強く取り組んでいます。だからこそ、作り上げた時は達成感がありますし、実際に自分たちが作って提供した給食を食べて、おいしいと言ってくださったり、ありがとうとお礼を言われたりすると、大変だったことが喜びに変わります。

GREEN編集部 勉強で忙しい合間を縫って、山田さんは「お赤飯倶楽部」の活動もしているそうですね。この倶楽部について教えてください。

山田さん 光塩学園の創設者で、北海道の料理研究家のさきがけでもある南部明子先生が、仕事を持つお母さんでも手軽に作れるようにと考案した「甘納豆赤飯」の歴史を学び、研究するためのサークルです。優しくて頼りになる、私にとっては札幌の母のような存在の田中ゆかり先生が顧問で、部員は25名。同年代だけでなく、50代、60代の短大生もいらっしゃいます。

GREEN編集部 北海道外の方は驚かれますが、北海道では主流の「甘納豆赤飯」の作り方を教えてください。

山田さん うるち米ともち米を半々にして、塩と食紅を混ぜて炊き、火を止めて蒸らすときに洗って水切りをした甘納豆を入れます。かわいらしいピンク色に仕上がるので、お祝いの食卓にもおすすめです。ただ、現在は作る人が減ってしまったため、お赤飯を使ったアレンジレシピや北海道の地域食材を使った簡単レシピの考案、宣伝活動にも力を入れています。

GREEN編集部 11月23日の「お赤飯の日」には、特別な行事を行うのですか?

山田さん 昨年は2年生が赤飯饅頭を作ってくれ、私たち1年生が食べました。今年は、私たち2年生が研究しているカロリーと糖質を抑えたお赤飯を1年生に食べてもらおうと準備しています。「お赤飯の日」に限らず、1、2年生の交流会では必ずお赤飯を炊いて、みんなで食べます。私はお赤飯を食べると、とても幸せを感じます。周りの人にもお赤飯を食べて元気になり、明日の活力にしてほしいです。他には、学内の梅の木からとった梅を梅漬けや梅シロップに加工したり、味噌やクラフトコーラを手作りしたり。夕張の摘果メロンのレシピ開発なども行っています。

GREEN編集部 授業に実習、サークル活動と、フル回転ですね。

山田さん 先日は、「酪育」をテーマにしたイベントに友人と一緒に参加しました。乳製品の工場見学、バターづくり体験やバターの食べ比べ、牧場での搾乳体験やエコ施設の見学など盛りだくさんで、牛の糞尿を活用したバイオマス発電など環境問題に配慮した酪農についても学べました。生産から食べるところまでの一連の流れを体験し、子どもたちが興味を持って学べる教材もありましたので、自分の経験もまじえて、今後の食育活動に生かしていきたいです。

GREEN編集部 短大に進学してから、北海道の恵みに対する意識に変化はありましたか。

山田さん 札幌には、札幌大球というキャベツや札幌黄という玉ねぎ、札幌白ゴボウといった伝統食材があることを知りましたし、札幌に来て、中標津の食材のおいしさを感じることもありました。改めて、両親を含め、生産者さんへの感謝の気持ちが募りました。

GREEN編集部 最後に、北海道農業へエールをお願いします。

山田さん おいしく安全な数多くの食材を楽しむことができるのは、毎日ご苦労されながら農業に携わってくださる方のおかげです。栄養士を目指す私は、皆さんが作られた食材で多くの方の健康を守り、おいしい料理で人を幸せにしたいと考えています。これからも、安全安心でおいしい食材の生産をお願いします。

GREEN編集部 食に誠実に向き合っていることがよく分かりました。山田さんの今後のご活躍を楽しみにしています。ありがとうございました。