北海道別海高等学校 相内 稜蘭さん
北海道別海高等学校は、1950年に開校。普通科、酪農経営科、農業特別専攻科があり、校訓「日日是新」のもと、生徒一人ひとりの個性を伸ばし、夢を応援する教育を進めています。また、コミュニティスクールとして、地域と一体となった活動、取り組みも実践しています。
北海道別海高等学校
086-0214 別海町別海緑町70番地の1
http://www.bekkai.hokkaido-c.ed.jp
TEL:0153-75-3349
北海道別海高等学校は、1950年に開校。普通科、酪農経営科、農業特別専攻科があり、校訓「日日是新」のもと、生徒一人ひとりの個性を伸ばし、夢を応援する教育を進めています。また、コミュニティスクールとして、地域と一体となった活動、取り組みも実践しています。
北海道別海高等学校
086-0214 別海町別海緑町70番地の1
http://www.bekkai.hokkaido-c.ed.jp
TEL:0153-75-3349
相内さん
GREEN編集室
相内さんの地元、別海町は、酪農のまちとして知られていますね。
はい、乳牛飼養頭数11万頭、生乳生産量48万トンを誇る日本一の酪農地帯です。僕たちには想像もつかないほど厳しい環境で、開拓をしてきた先人たちのおかげでいまがあると感謝しています。
別海高等学校の酪農経営科での学びには、どんな特徴がありますか。
1年から3年まで、とにかく実習が多いんです。僕はいま3年ですが、搾乳や機械運転も経験しましたし、人工授精の方法も直に見て学べました。
人工授精まで!それは幅広い。
実は僕、家畜人工授精師になりたいんです。テレビで仕事内容を知り、地域に貢献できるいい仕事だなと思って。人工授精に関係する実習は、特に力が入りました。
人工授精師! どんな仕事なのかなどは後で詳しく聞くとして、高校生活を振り返って、これまでの実習の様子を簡単に教えてください。
僕の実家は酪農を営んでいないので、1年の「別海町酪農研修牧場」で初めて乳牛を世話しました。牛が快適に過ごせるように牛舎を丁寧に掃除したり、牛が驚かないように声をかけながらブラッシングしたり。乳牛の発情兆候の観察もしました。これを見逃すと、経営にも影響するので根気強く行いました。
高校1年生で、経営のことまで想いをはせるとは…。
「なかしゅんべつ未来牧場」では育成牛、搾乳牛の管理実習、「JA道東あさひ哺育・育成センター」では哺育牛、育成牛の管理実習と人工授精の見学・補助業務も体験しました。すべて1年の時のことです。
地域全体が学びの場になっているんですね。
別海高等学校の敷地内には、牛舎がありません。そのため、実習は主に町内の各牧場や施設におじゃまして行うんです。
現場を肌で感じられるだけに、得る物も多そうですね。
はい。実習先で作業をされている方がわざわざ時間をさいて指導してくださり、本当にありがたいです。2年の時は、「別海家畜市場」でホルスタインの共進会に出す牛の調整を泊まりこみで行いました。
酪農以外の勉強をする時間、ありますか。
もちろん、ありますよ(^_^) 僕は2年の時にガス溶接技能講習とアーク溶接特別教育講習を受け、資格を取得しました。これは頑張りました!
やると決めたらやるタイプなんですね!そんな相内さん、冒頭で家畜人工授精師になりたいとお話されていましたね。どんな仕事なんですか。
発情している牛をみつけ、その牛に精液を直接注入して妊娠させるんです。繁殖成績を向上させることは、酪農経営の安定にはとても重要です。3年の時、動物バイオ担当の佐藤先生に熱心に教えていただきました。また、インターンシップも人工授精を行っている町内の企業に受け入れていただき、その後も休日などを利用して勉強のためにおじゃましています。
学ぶことが楽しくて仕方ない、そんな様子ですね。
今年6月に、校内の農業鑑定競技会というのがあって、僕は優秀賞をいただきました。授業などで学んでいる農業(畜産)に関する40問が出題され、答えていくもので、記述問題や畜産に関する計算問題も含まれます。全道大会に向けて、夏休みも登校して学習を重ねたのですが、残念ながら入賞は逃してしまいました。
充実した毎日の様子が伝わってきました。高校生活も残り半年を切りましたが、完全燃焼を目指してください。いいお話をありがとうございました。