北海道とつくるおいしさ[06]
北海道コカ・コーラボトリング(株)

はるばる来たぜ、食卓へはるばる来たぜ、食卓へ

北海道とつくるおいしさ06

北海道に生まれ、北海道とともに歩んできた、北海道コカ・コーラボトリング(株)。本社と同じ敷地にある札幌工場では、水も牛乳も砂糖も100%北海道産を使用して、道内で販売される製品の9割を製造しています。北海道ならではのおいしさを届けるために、原材料の生産者までサポートする同社。北海道全域にさわやかさと潤いを届けるための幅広い活動をご紹介します。

どさんこ企業は、「北の大地とともに」

北海道コカ・コーラボトリング(株)(以下、同社)は、1963年に北海道で創業した、どさんこ企業。社員の多くも道産子です。札幌市に本社と工場を置き、16の事業所が広い道内をくまなくカバー。グループ会社4社と連携して40以上のブランド、500以上の製品を展開しています。企業スローガンは、「北の大地とともに」。地域づくりにも積極的に参画しています。

3つのテーマで、地域づくり

地域づくりのテーマは、環境、食の安全と健康、地域社会の3つ。河西敬志広報・CSR推進課長はその一例をこう紹介します。「環境では『い・ろ・は・す 天然水555ml』の売上の一部を北海道の水辺の環境保全に取り組む団体に寄付する活動、食の安全と健康では地産地消を主眼に置いた原材料の仕入れ、地域社会では当社が北海道に提案し、始まった『子どもの安全を見守る運動』などがあります」

原材料は、道産が当たり前

製品づくりにも「北の大地とともに」が息づいています。札幌工場で使用する水は、良質な地下水100%。「水があっての製品づくりですから、水源の白旗山(札幌市清田区)を守るために森づくりも進めています」と河西課長。牛乳と砂糖も100%北海道産で、地産地消を通じた、地域の活性化にも取り組んでいます。

北海道の人の嗜好を満たす味

北海道や道産へのこだわりは、北海道限定製品となって手に届きます。象徴的な存在が、2012年3月に誕生した「ジョージア ミルクコーヒー」。牛乳の甘みとコクがあるミルキーな味わいが好評です。「酪農関係者や農家の方たちにもファンが多いと聞いています」。河西課長はうれしそうに微笑みます。

「MOOMOO(も~も~)自販機」を開発

生産者にも温かなまなざしを向ける同社では、2019年2月、ホクレンとの間で「北海道酪農応援事業」に関する協定を締結。両社で会議を重ね、「MOOMOO自販機」を開発し、全道に約200台を設置しました。自販機はホルスタイン風のデザインで、購入時には「も~」という牛の鳴き声とともに商品が出てくる楽しい仕掛けも。売上の一部は、若手酪農家の育成や支援物資などの寄贈に充てられています。

子牛の命を救うためにも、支援を

「MOOMOO自販機」を通して寄贈される支援物資の一つに、カーフジャケットがあります。これは子牛のための防寒具です。「ホクレンさんとの会議で、『冬の寒さに耐えきれず、産まれてすぐに死んでしまう子牛が少なくない。これがあれば救える命もある』とのお話があり、カーフジャケットの採用が決まったと聞いています」と河西課長。2020年1月、道内の酪農家に計180枚のカーフジャケットが贈呈されました。

万一の場合、牛の飲み水を牛舎に運ぶ

2020年1月、同社はホクレンと「牛の飲み水細目協定」を結びました。2018年9月の北海道胆振東部地震では、道内全域がブラックアウト現象に襲われ、停電によってポンプが止まり、牛舎の水が確保できなくなりました。このような事態に陥った際、同社の輸送を担うグループ会社がホクレンの物流ルートに乗り、牛の飲み水の供給を支援するものです。同社では、常時20トンローリー数台分の水の備蓄があるそうで、心強い限りです。

北海道の自然への感謝とともに

日本のコカ・コーラシステムでは、2030年までにPETボトルの原材料を100%サスティナブルな素材にする目標を掲げています。河西課長はその説明の後、こうしめくくりました。「北海道は自然からいただいたもので成り立っている土地。当社も自然への感謝を常に根底に持ち続けています。環境問題は一次産業に大きな影響を与えるもの。当社が北海道の恵みをいかした製品をつくり続けられるよう、このビジョンを実践していきます」
 
同社のものづくりは、北海道の豊かさを守り、育むことにもつながっていました。
身近な飲み物はノドと気持ちだけでなく、北海道の明日も潤してくれるでしょう。