大根の収穫(JA帯広大正/帯広市)
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北海道農業の「今」を動画で伝える「北海道NOW」。今回は、十勝の帯広市から「大正だいこん」の収穫風景をお届けします。
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- 夏に出荷の最盛期を迎える「大正だいこん」
- JA帯広大正は、十勝平野の中央部、帯広市の南に位置する大正地区をエリアとし、「大正だいこん」をはじめ、「大正メークイン」「大正長いも」など、地域名を冠したブランド野菜の栽培に力を入れています。毎年その先陣を切って収穫期を迎えるのが、「大正だいこん」です。例年、収穫は6月下旬から10月上旬まで続き、22戸の生産者で、年間9,000tを出荷しています。7月下旬まで出荷する「大正だいこん」は強い甘みが特徴。8月以降は、ピリッとした辛みも魅力に加わります。
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- 朝6時から専用ハーベスターで収穫
- 6月下旬、生産者の一人、川岸祐貴さんの畑を訪ねました。収穫は、大根専用のハーベスターを時速3〜5kmで走らせて行います。畝1列分ずつ、ベルトコンベアで大根の葉を掴み、土から次々に引き抜いていきます。収穫作業は朝6時から始まり、午前中いっぱいまで。最高気温が35度を超えるような日は、朝5時から始めることもあるそうです。「今年もいい大根に仕上がっていますよ」と、川岸さんは太鼓判を押します。
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- スピーディーかつ優しく丁寧に
- ハーベスターの作業台には8人のスタッフが乗り込み、続々と上がって来る大根を素早くコンテナに並べていきます。同時に、曲がっているもの、極端に小さいもの、二股に分かれているもの、傷がついているものなど規格外品を選り分けます。このとき、決して大根を傷つけないよう優しく丁寧に扱うのが肝心。白くて美しい肌も「大正だいこん」のウリです。JA帯広大正では、一般家庭で使いやすい大根のサイズとして、1本800〜1,300g前後を推奨しているそう。「種を蒔いて60〜65日でこのサイズになるよう目指しています。この生育期間で収穫する大根が味、実の詰まり具合ともにベストですね」と川岸さんは教えてくれました。
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- 関西方面を中心に全国へ出荷
- コンテナ一杯になった大根は、JAの選果場へ。ここできれいに洗浄され、M、L、2Lの規格で分けられた後、室温2〜3度の予冷庫にひと晩保管して、芯までしっかり冷やされます。収穫の翌日には関西方面を中心に全国各地へ出荷。10月中旬まで「大正だいこん」がスーパーなどの店頭に並びます。最近では大正地区でも夏の暑さが厳しく、大根栽培には過酷な環境になることも。それでも川岸さんは、「試行錯誤しながらもいい大根を作る技術を確立し、仲間たちと共有したい。『大正だいこん』を守っていきたいですから」と前を向きます。