富良野メロンの収穫
(JAふらの/富良野市)

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富良野メロンの収穫(JAふらの/富良野市)

【 60 秒 】

北海道農業の「今」を動画で伝える「北海道NOW」。今回は、夏に旬を迎える「富良野メロン」の収穫風景をお届けします。北海道を代表する果物ともいえるメロンは、ほぼすべてが手作業で作られています。暑いハウスの中で大切に育てられるメロンの収穫風景をご覧ください。

  • 甘さたっぷり赤肉の『富良野メロン』
    北海道の中央部、上川管内にある富良野市、上富良野町、中富良野町、南富良野町、占冠(しむかっぷ)村の1市3町1村で構成されるJAふらの。自然が豊かな観光地としても人気のエリアで、夏を代表する味覚となっているのが、『富良野メロン』です。表面にはきめ細やかな網目が入り、中は鮮やかなオレンジ色が特徴の赤肉メロンで、糖度は14度以上を規格としています。現在、149戸の生産者が栽培し、昨年は8kg入りケースで約22万6,000ケースを出荷しました。例年、7月中旬から8月中旬にかけて出荷のピークを迎えます。
  • ネット模様や形にも気を配り栽培
    「メロン栽培で気を使うのは、開花時期とネット(網目)のかかり始めですね」と話すのは、富良野メロン生産組合で組合長を務める北村政男さん。メロンの花が咲く時期は、ハウスの中にミツバチを放して受粉を促します。この時期に気温が低いと、ミツバチの活動が鈍ることに。さらに、メロンの網目は、果実が生長する際に起こるひび割れをメロンが修復しようとすることで入るため、水をやり過ぎると一気に実が大きくなってしまい、きれいな網目模様にはなりません。「何年やってもその加減が難しい」と、水の管理にも心を砕きます。またメロン一玉一玉をトレイの上に置き、美しい球体になるよう大切に育てます。
  • 一玉一玉、適期を見極めハサミで収穫
    メロン栽培は、決して機械化することができず、ほぼすべての工程が手作業で行われます。北村さんは、気温が下がり始める午後2時〜3時に収穫作業をスタート。定植後、54日から57日を目安に、1玉ずつ目視で見極め収穫します。「早もぎはしません。慌てず、しっかり糖度と熟度が乗ったものだけ収穫します」と北村さん。収穫適期のメロンは1玉1.6kg〜2.3kg。1玉ずつハサミでツルを切り、両手で大切に扱います。
  • 産地間で切磋琢磨しレベルを向上
    収穫した後は倉庫で規格別に箱詰めし、翌日、JAの集荷場へ。さらに検品・格付けが行われ、その翌日には各地の市場で競りにかけられます。この日、収穫したメロンの糖度はなんと16.5度。北村さんも満足の出来映えです。「一度食べたら、次もまた『富良野メロン』が食べたいと思っていただけるはず。絶対に外れがないので、ぜひ全国のみなさんに食べていただきたいですね」と北村さん。北海道にはいくつものメロン産地がありますが、「どの産地も自分のところが一番おいしいと自信を持っています。そうした産地同士の切磋琢磨が、北海道のメロンをおいしくしているんです」。北村さんは、そう力強く語ってくれました。