季節のチーズの楽しみ方

白い滴のマリアージュ

今回のテーマ

季節のチーズの楽しみ方

せっかくのチーズ。単にスライスして食べるだけではもったいないです。
ちょっとしたアイテムとともに盛り付けしたり、また、北海道のナチュラルチーズ ですから、北海道の食材にあわせたり。
年末シーズンにあわせて、簡単な盛り付け例や、組み合わせのヒントをご紹介します。

チーズのプラトー
チーズの切り方については、昨年のこの連載でもご紹介しましたが、形を均一にすると、並べたときにきれいになります。ただし、チーズカットのコンクールなどでも、「大きさを均一にするときに落としたロスの量」は減点の対象になるそうです。食品ロスはもったいないですから、購入したチーズの形を生かした盛り付けを考えてみましょう。
例えば、丸型のチーズ同士を揃えて並べてみる。直方体のチーズについては、カットする厚さを揃えてみる、などです。

北海道のフルーツとあわせて
冬になると雪に閉ざされ、道産のフルーツは、一気に少なくなってしまいますね。
その中でも、唯一ともいえるのが、「りんご」。
りんごと白カビタイプのチーズを挟むことで、りんごの甘さと白カビタイプの濃厚なミルクの甘さが互いのよさを引き出してくれます。挟んだまま、トーストで溶かしてしまっても、これまた違う味わいでおいしくいただけます。
また、生のフルーツは少なくなりますが、北海道のぶどうを使った干しぶどうを、北海道のチーズとあわせてみてください。クリームチーズとあわせてもよし、ハードタイプのチーズ、ワインとあわせておつまみにもよし。
今回ご紹介するのは、北海道にしかない品種「旅路」(余市町産)の干しぶどう。「旅路」の持つ酸味と甘さのバランスが、熟成感あるチーズの箸休めにちょうどいいです。

北海道の冬野菜とあわせて
道産の葉物野菜は減る時期ですが、冬の野菜、根菜類などは、ぐっと甘さが増し、さらにチーズとあわせて食べればおいしさも倍増。
じゃがいも、かぼちゃとのラクレットなどは定番ですが、たまねぎを丸ごとグリルし、アツアツのうちに、ゴーダタイプのチーズを削って溶かしてみてはいかがでしょうか。また、99%が北海道で作られている野菜「ゆり根」をゆでて八朔などの柑橘とマリネし、こちらも道内での栽培も広がっている落花生をローストしたものを砕き、仕上げにブルーチーズをサイコロ状にしてちらすと、見た目にも鮮やかなサラダができあがり。
 
冬は、道産のものが少ないとは言いますが、ちょっとした工夫で、レパートリーは広がります。ぜひ試してみてください。