ゆり根の収穫
(JAようてい/真狩村)

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ゆり根の収穫(JAようてい/真狩村)

【 60 秒 】

北海道の農業の「今」を動画で伝える「北海道NOW」。今回は、JAようていから、ゆり根の収穫風景をお届けします。北海道は、ゆり根の生産量日本一の産地です。冬を前に色づく羊蹄山麓の畑では、手作業で丁寧にゆり根を収穫していました。

  • ゆり根生産量日本一を支える産地
    JAようていは、倶知安(くっちゃん)町、京極町、喜茂別(きもべつ)町、真狩(まっかり)村、留寿都(ルスツ)村、ニセコ町、蘭越(らんこし)町、寿都(すっつ)町、黒松内町の9町村で構成されています。羊蹄山の裾野に広がるこのエリアで、約750戸の生産者が馬鈴しょをはじめ、大根、にんじん、ブロッコリー、アスパラガス、大豆、小豆などさまざまな農産物を栽培し、74戸がゆり根を栽培しています。JAようていのゆり根の年間出荷量は約500t。全国シェア99%を占める北海道産ゆり根のうち、6割以上がJAようてい産です。毎年、9月から12月中旬にかけて、関西を中心に関東、中京方面へ出荷されています。
  • 丹精込めて育てる期間は6年
    JAようていでは50年ほど前から、ゆり根の栽培に力を入れてきました。ゆり根は病害虫に弱い、とてもデリケートな作物です。ゆり根の栽培は、JAの施設でウイルスフリーの種子を試験管培養するところからスタートします。2年目から生産者の畑に植えて成長させていきますが、収穫までにかかる期間は、なんと6年。この間、毎年秋にゆり根を畑から掘り上げ、春になると別の場所に植え直す作業を繰り返す必要があります。また球根を大きく育てるために、花を咲かせないようつぼみの摘み取り作業を徹底。これらすべての工程を手作業で丁寧に行い、産地が一丸となって高品質なゆり根の栽培に取り組んでいます。
  • 収穫は傷つけないようやさしく
    10月下旬、真狩村にある野村智治さんの畑を訪ねると、スタッフ総出でゆり根を収穫していました。ゆり根の収穫時期は、毎年8月下旬から11月上旬まで。地上に出ている茎を刈り取り、トラクターをゆっくりと走らせて土を掘り起こしたら、手作業で一つひとつ収穫していきます。決して傷つけないよう、細心の注意を払いながら触り、やさしく揺すって軽く土を落としたら、遮光袋に入れてコンテナへ。雪が降る前に収穫を終わらせるために、天気とにらめっこをしながら作業を進め、収穫後は洗浄や選別を行い、おがくずと一緒に箱詰めします。出荷に向けた作業は、12月上旬まで続きます。
  • もっと気軽にゆり根を家庭料理で
    料亭などで使われることの多いゆり根ですが、産地では家庭でもよく使われる食材です。相性のいいホワイトソースと合わせてグラタンに。手早く調理したいときは、素揚げやバター炒めで。カレーやパスタにもぴったりです。JAようていでは、家庭でももっと気軽にゆり根を食べてもらおうと、ホームページやSNSを通じて、調理方法やレシピなどを発信しています。この冬、ホクホクして甘いJAようていのゆり根を使って、料理のレパートリーを増やしてみませんか。