夏の人気もの、北海道メロン。

夏の人気もの、北海道メロン。

北海道のメロンは約9割が赤肉

 夏の風物詩の一つであり、贈り物としての顔を持つ作物といえば、メロンです。美しい網目模様とおいしさが相まって、〝メロンは特別な食べ物〟というイメージを抱いている人も少なくないのではないでしょうか。贈答用はもちろん、製菓や飲食店など業務用でも引っ張りだこの存在です。メロンは全国で栽培されていますが、北海道各地でもメロンの栽培が盛んに行われています。
 ところで皆さんは、メロンと聞いて〝何色〟をイメージしますか?日本で流通しているメロンは、大きく二つ。赤みを帯びたオレンジ色の果肉の赤肉メロンと、グリーン系果肉の青肉メロンです。北海道は、〈夕張メロン〉に代表される赤肉メロンの主産地で、実際に生産されている約9割が赤肉です。
 なぜ北海道は、赤肉の割合が高いのでしょうか?一般的に赤肉品種の多くが、青肉よりも日持ちが長く、道外への発送に適していることや、〈夕張メロン〉が全国的に認知され、北海道産=赤肉のイメージが強いことなども理由の一つといえるのかもしれません。
 北海道は、メロンの出荷量で全国第3位(※)を誇りますが、作付面積は1993年をピークに減少傾向にあります。接木や剪定、湿度・温度管理など、収穫までに手間ひまがかかるメロンは、機械に頼ることが難しく、多くの人手が必要です。
 7月は、北海道産のメロンが出回るシーズンです。今号では、北海道のメロンを大特集します。
※農林水産省「作物統計調査」2020年より