Vol.30
ピーマン
北海道の星みっつ旬食材
道内各地の生産者と太いつながりを持ち、北海道の農を熟知する塚田宏幸シェフが、今こそ味わいたい、おいしさ星三つクラスの食材を毎回ピックアップ。調理のヒントを中心に、生産者や食材にまつわるエピソードなどもお伝えします。
vol.30
ピ ー マ ン

ピ ー マ ン

夏の初めから10月頃までが旬の北海道産ピーマンは、苦みが少なく、さわやかな甘みを楽しめます。今回は、苦みを生かす切り方・抑える切り方と、ピーマンを使った夏にぴったりのアレンジレシピをご紹介します。また、ご家庭でできるフードロス削減のひとつとして「おいしく食べ切るアドバイス」もシェフに聞きました。

苦みを生かすか、抑えるか

ピーマンは、世界中で食べられている野菜のひとつです。特に、スペイン、ポルトガル、東欧、メキシコあたりでは、料理に欠かせない食材として重宝されているように見受けられます。
 
北海道産ピーマンは、秋までが旬。お近くの店頭でも、たくさん並んでいませんか。全体にふくらみがあり、さわるとハリが感じられ、色つやの良いものを選び、暑い時期は袋にくるんで冷暗所や冷蔵庫で保存しましょう。
 
ピーマンはあの苦みが苦手…という声をよく聞きますが、北海道産ピーマンは苦みが少なく、甘みの印象が残る点が特徴です。ピーマンは、ヘタから下に向かって繊維が縦に入っているので、この繊維をどう切るかで味わいや食感が変わります。繊維に沿って縦に切ると、苦みを抑えられ、食感がシャキシャキになり、繊維を断つように横に切ると、苦みが出ますが、熱の通りがよくなり、柔らかくなります。みじん切りにすると、苦みは前に出てきます。作りたい料理やご家族の好みに合わせて、切り方を選んでください。
 

 
ピーマンの定番料理といえば肉詰め、チンジャオロースが浮かびますが、最近ご家庭でもよく作られているガパオライスにも合います。鍋に油を熱して、ひき肉と、みじん切りにしたにんにく、しょうが、玉ねぎを炒め、火が通ったら1cm角くらいに切ったピーマンを加えます。全体がなじんだら、酒、ナンプラー、オイスターソースで味を調え、皿に盛ったごはんにかけます。ピーマンは火が通りやすいので、手早く炒めて仕上げます。
 
ところで、赤ピーマンとピーマンは同じものだということをご存じですか。緑のピーマンが完熟すると、赤くなるのです。私は、出回る時期に赤ピーマンをたくさん買って乾燥させ、パウダーにしています。パプリカパウダーと同じ感覚でさまざまな料理に使えますから、試してみてください。
 
ピーマンはハンバーグやつくねに混ぜてもおいしいですし、夏の間は冷やして生で食べるのもいいですね。ぜひ、たくさん召し上がってください。
 
> きたやさいホームページ

 
 


 
 

減らそう! おうちのフードロス。
おいしく食べ切るアドバイス

アウトドアや庭先などでバーベキューをする機会が多い時期。ヘタを取ったピーマンを丸ごと焼いてみてください。お子さんにとっても食べやすくなり、1個もラクに食べ切れます。ピーマンはスモークした香りとも相性が良いので、網の上で転がしながら焼き、塩・こしょうや焼き肉のたれで味付けしてもおいしいです。

道産ピーマンと鶏ひき肉をエスニックに仕上げた特製ガパオを、パンにたっぷりサンド。ピーマン、パプリカ、水菜のフレッシュな食感と夏らしいスパイシーな味わいが、ビールのお供にもぴったりです。

※写真はイメージです
 
●346円(税込み)
●販売店舗:boulangerie coron 全店
●販売期間:8月末日まで(予定)
 
> ブーランジェリー コロン