北海道産、ここがちがう!
北海道産の生乳があってこそ
日本の乳等省令で種類別「クリーム」と表示できるのは、生乳などから乳脂肪分以外の成分を取り除いたものと定義され、植物性脂肪や乳化剤、安定剤などの添加物は一切加えず、しかも乳脂肪分が18%以上のものです。おいしい生乳があってこその産物で、乳と乳製品の産地・北海道の代名詞的な存在だと思います。
最初に、ケーキやお菓子づくりに欠かせないホイップのコツからお話します。大きめのボウルに氷と水を入れます。よく冷やしたクリームを別のボウルに入れ、氷水で底を冷やしながらホイップを始めます。重さを感じたら、出来上がり間近。泡立て過ぎてボソボソにならないように注意しましょう。器械を使うときは7分目くらいで止め、手で泡立てて仕上げます。砂糖を入れるときは泡立てる前がおすすめ。その方がしっかり溶け込みます。
生クリームには水が大敵なので、ボウルや泡立て器などは、事前に水気を拭きとっておくことも大切です。
シェフの「私ならこう作る」
ホイップせずにソースに
生クリームのコクや香り、くちどけの良さは他の食材では代用がききません。料理でも気軽に使ってほしいので、ホイップせずに簡単に作れるソースをご紹介しましょう。
ソースの材料と分量は、生クリーム大さじ4、白ワイン大さじ3、しょうゆ大さじ1、マスタード少々です。写真は、フライパンに油を熱してきのこと玉ねぎを炒め、上記の材料を加え、ひと煮立ち。仕上げにイタリアンパセリで香りづけ。今回は豚肉のソテーにかけましたが、鶏肉や魚のソテーにも合いますし、パスタにからめても絶品です。
しょうゆとの組み合わせが意外に感じられるかもしれませんが、あんこと生クリームを組み合わせたスイーツが人気を集めているように、生クリームは「和」のものとも相性がいいです。ぜひ、お試しください。
おいしく食べ切るヒント
リッチなフレンチトーストに
生クリームは消費期限が短いので、封を開けたらすぐに使い切るようにしたいものです。
余った生クリームの使い方でおすすめしたいのは、フレンチトーストです。食パン1枚に対して卵黄1個、生クリーム100g、牛乳100cc、てんさい糖35g、あればバニラを用意します。ボウルに卵黄、てんさい糖をすりあわせ、人肌まで温めた生クリームと牛乳を加えたものにパンをひたします。冷蔵庫で一晩置いて焼くと、味わいも香りもぐっとリッチに仕上がります。生クリームが足りないときは、同量になるよう牛乳で補ってください。
さらっとした牛乳の代わりに生クリームを使うとコクが増し、リッチになります。ポタージュをはじめ、さまざまな料理で使い切れます。
上手な保存方法
求める味に合わせて選ぶ
生クリームは、乳脂肪分の異なる種類が販売されています。
ミルクの味をより強く出したいときは40%台、軽く仕上げたいときは30%台を選びましょう。ケーキには40%台(デコレーションには47%、生地に塗るのは42%がおすすめ)、料理には30%台が向いています。
作るものやお好みの味に合わせて使い分けるようになれば、生クリーム上級者です。