北海道産、ここがちがう!
葉は肉厚、香りは強め
にらは、中国西部が原産地といわれ、古くからある野菜です。一方、ヨーロッパではほとんど栽培されてなく、私も現地ではアジア系の市場や飲食店以外ではあまり見かけませんでした。にらは、代表的な東洋の野菜といえます。
北海道産のにらはというと、葉が肉厚で、それでいてやわらかく、にんにくのような香りはやや強め。にらに求めるおいしさを、しっかり押さえています。
今回、北海道産のにらでさまざまな料理を作り、試食をしているうちに、体がシャキッとしてきました。エネルギーがチャージされた感覚です。スタミナをつけたいとき、にらが料理によく使われるのもうなずけると改めて感じました。
シェフの「私ならこう作る」
レンチンしてサラダに
レバにら、ぎょうざ、にら玉、おひたし、なべ、チヂミ。にらの料理ですぐに名前が挙がるのは、和風や中華、韓国料理ばかり。洋風で楽しめないかと考えた末にひらめいたのがサラダです。
にらは5cmの長さに切って皿にのせ、ラップをかけて電子レンジで加熱します。600Wで60秒から90秒が目安です。にらはゆでると味がぼけてしまうので蒸したいところですが、レンチンでも十分です。
冷ましたにら、食べやすい大きさに切ったトマト、スナップエンドウを和え、オリーブオイル、レモン汁、塩、大葉の千切り、ローストした刻みアーモンドを混ぜ合わせたドレッシングをかければ、できあがりです。
にらは熱を入れると、甘みや軸のぬめりが出てきます。また、直線的な辛みが抑えられますので、ぐっと食べやすくなります。ぜひ、お試しください。
おいしく食べ切るヒント
エスニック風味のソースに
にらが余ったら、エスニック風味のソースを作ってみませんか。冷蔵庫で3日程保存がききますから、常備菜にもなります。
フライパンに干しえびを入れ、ゆっくり炒めます。香りが出てきたらごま油を入れ、5mmから1cmの長さに切ったにらを加えます。にらの色が変わったら、すりおろしたにんにくとしょうがを入れて火を止め、ナンプラー、オイスターソース、てんさい糖、白ごまを加え、混ぜ合わせます。
写真では、そうめんにこのソースをかけています。のどごしの良さも手伝って、スルスル食べ進められますので、食欲が落ちる夏にはおすすめです。この他、卵焼きやオムレツ、卵かけごはん、揚げた白身魚にもよく合います。
上手な選び方、保存方法
根元の切り口とハリ、色をみる
にらは、根元の切り口が乾ききっていないかを確かめ、葉先までハリがあり、緑色がみずみずしいものを選びましょう。
袋から出して保存する際は、結束テープを外してからキッチンペーパーなどで包み、さらに葉先が折れないようにラップで包みます。冷蔵庫の野菜室に保存しましょう。