Vol.12
北海道十勝熟成黒にんにく
北海道の星みっつ旬食材
道内各地の生産者と太いつながりを持ち、北海道の農を熟知する塚田宏幸シェフが、今こそ味わいたい、おいしさ星三つクラスの食材を毎回ピックアップ。調理のヒントを中心に、生産者や食材にまつわるエピソードなどもお伝えします。
vol.12
北 海 道 十 勝 熟 成
黒 に ん に く

北 海 道 十 勝 熟 成黒 に ん に く

生にんにく特有の硫黄に似た香り、ツンとくる刺激が消え、甘いフルーツのような味わいでお目見えする黒にんにく。今回は、黒にんにくが大好きと言うシェフが、JA十勝清水町の「北海道十勝熟成黒にんにく」を手に取り、さまざまな料理にいかす方法などを教えてくれます。

フルーツにも似た、
不思議な食材

黒にんにくは、1990年代から、世界の有名レストランのシェフ達にも注目されてきた食材です。

 

僕たち料理人は、自らの技術で食材の持ち味を変化させようと、試行錯誤を重ねているわけですが、生にんにくが、時間と熱による変化を経てフルーツのような味わいの黒にんにくに飛躍するとは、想像をはるかに超えていました。僕自身、黒にんにくを初めて食べた時はその変貌ぶりを理解できず、不思議さが先に立ちました。

 

僕は、自宅で炊飯ジャーを使って試作するほど黒にんにくに興味を持ち、現在はお店の高温庫で黒にんにくを作り、都度データを取っています。満足のいく仕上がりにするには、基本となる原料にこだわること。それが、実践を重ねた僕の結論です。黒にんにくの原料には、甘みや水分がある生にんにくが向いているような気がします。「北海道十勝熟成黒にんにく」は、有機肥料を投入した土で育てるなど、こだわって生産した生にんにくを使っているので、おいしくできているのだと思います。

「黒にんにくは、そのまま食べる以外に食べ方がありますか」と、よく質問を受けます。簡単にできるものとしておすすめしているのが、黒にんにくをみじん切りにしてドレッシングに混ぜるというもの。玉ねぎのドレッシングが、一番相性がいいと思います。マヨネーズに合わせると、ディップのようになりますので、きゅうりなどの野菜に付けて召し上がってはどうでしょう。

 

お店でも黒にんにくをよく使っています。ペーストにして、ハスカップと合わせると、黒にんにくのフルーツっぽさと、ハスカップの酸っぱさがあいまって、バルサミコ酢やシェリー酒のような複雑な味が立ち上がります。また、ミルクのアイスクリーム、オリーブオイル、黒にんにくを組み合わせると、意外なことにチョコレートのような味になります。

 

はちみつやドライフルーツのように、黒にんにくをチーズに添えてもおいしいです。チーズケーキに、黒にんにくのスライスを合わせると、味に奥行きが出てきます。このように、黒にんにくはいろんな食材と組んで、おいしいマジックを披露してくれる不思議な食材です。料理にもぜひご活用ください。

 

塚田シェフが指揮を執る「ブラッスリー コロン ウィズ ル・クルーゼ」の姉妹店「ブーランジェリー コロン」がお届けする6月の新作。「北海道十勝熟成黒にんにく」のペーストとクリームチーズを合わせてトーストに塗り、「共働学舎新得農場」のラクレットをのせ、トマト、オリーブをちりばめて香ばしく焼き上げました。お家飲みのおつまみにもぴったりの一品です。
●1個302円(税込み) ●近日発売予定

販売期間、販売店舗などの詳細情報については、下記のウエブサイト、SNSよりご確認ください。

 

※写真はイメージです

 

> ブーランジェリー コロン