Vol.13
ミニトマト
北海道の星みっつ旬食材
道内各地の生産者と太いつながりを持ち、北海道の農を熟知する塚田宏幸シェフが、今こそ味わいたい、おいしさ星三つクラスの食材を毎回ピックアップ。調理のヒントを中心に、生産者や食材にまつわるエピソードなどもお伝えします。
vol.13
ミ ニ ト マ ト

ミ ニ ト マ ト

冷涼な気候を好むミニトマト。夏秋期の北海道産はシェア全国トップで、旬は10月頃まで続きます。「手頃で食べやすいけれど、調理法が広がらない」という声を耳にしたシェフが、他の食材との組み合わせ方など、個性をいかした味わい方をご紹介します。

人気野菜は、
個性もカラフル

ミニトマトとトマトは、サイズが違うだけでルーツは同じです。一般的には、ミニトマトは、トマトより酸味は控えめで甘みは強め。栄養も豊富とされていることから、「山に入る時に持って行くと良い」という話もよく聞きます。
 
ミニトマトは種類が多く、種類によって「酸味」、「甘み」、「塩気」、「香り」のバランスが異なり、それが個性になってあらわれます。買い求めたミニトマトの甘味を強く感じるならレモンやビネガー、酸味が強すぎたなら甘みのあるバルサミコ酢というように、調味料で自分好みのバランスに整えることもできます。
 
赤に限らず、黄や緑のものもあるミニトマト。せっかくですから、使い分けてみませんか。同系色の食材を選べば、ほぼ失敗はありません。赤なら、スイカ、イチゴ、唐辛子、赤身肉、エビなどと相性が良く、たとえば、梅干を叩いたものと合わせたマリネはおすすめです。黄ならパイナップル、バナナ、レモン、黄パプリカ、緑ならキュウリ、アボカド、グリーンオリーブ、ハーブ。食材の組み合わせを決めてから、作る料理を考えるのも新鮮だと思います。
 
私はミニトマトの香りも好きで、トマトの青い香りがするヘタも料理に使っています。夏向けの冷製トマトスープ・ガスパチョを作るときは、いろいろな野菜とパンなどと一緒にミニトマトをヘタごとミキサーにかけます。こうすると、清涼感が増し、すっきりした印象に仕上がります。これはおすすめです。

いまが旬のミニトマトを長く楽しめるように、ドライトマトの作り方をご紹介します。まずヘタを取り、旨みが多いゼリー状の部分を逃さないように、横半分にカット。一個一個をザルや網の上に重ならないように置き、風通しの良いところで乾燥させます。数日で、しっとりした感じが残るドライトマトができあがります。
 
カリカリになるまで乾燥させると、次のシーズンくらいまでは保存もききます。カリカリのドライトマトは、オイル漬けにしてチーズやオリーブと合わせればオードブルやタパスになり、トマト料理に加えると味を豪華にふくらませます。どれくらい乾燥させるかはお好みです。お天気に恵まれたなら、ぜひ天日にあててください。一段とおいしくなります。
 
ミニトマトは、料理に彩りとして添えるだけではもったいないです。個性を生かした使い方、組み合わせ方で、おいしさの広がりを楽しんでください。
 
> きたやさいホームページ

ミニトマトを煮詰めたピューレと塩、クリームで仕上げた濃厚なムースを、生のトマトをつぶして透明な液体だけを抽出し、濾したコンソメで作ったジュレで覆いました。今夏初登場の清涼感あふれるこの前菜は、シェフが指揮を執る「ブラッスリー コロン ウィズ ル・クルーゼ」でお楽しみいただけます。
●こちらの前菜は対象メニューのみに付きます。店頭にてご確認ください。

※写真はイメージです
 
販売期間、販売店舗などの詳細情報については、下記のウエブサイト、SNSよりご確認ください。
 
> 北海道の農が見える、お料理とワインのお店
「ブラッスリー コロン ウィズ ル・クルーゼ」

カリカリのバゲットに、セミドライにした道産ミニトマトをのせ、香ばしく焼き上げました。 ミニトマトの濃厚な旨味が引き立つ一品は、期間限定で販売。冷やしたワインのおともにもぴったりです。
●1個500円(税込み)

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> ブーランジェリー コロン