Vol.14
にんじん
北海道の星みっつ旬食材
道内各地の生産者と太いつながりを持ち、北海道の農を熟知する塚田宏幸シェフが、今こそ味わいたい、おいしさ星三つクラスの食材を毎回ピックアップ。調理のヒントを中心に、生産者や食材にまつわるエピソードなどもお伝えします。
vol.14
に ん じ ん

に ん じ ん

北海道は、にんじんの生産量が全国1位。7月から11月までが旬で、大半はブラシで一番外側の皮を落としてから出荷されるため、オレンジ色が映え、姿もきれいです。煮込み料理のイメージが強い野菜ですが、生でもおいしく味わえる一例をシェフが直伝します。

香りを楽しむために、
あえて生で

にんじんは、じゃがいも、たまねぎと並ぶ、定番野菜。いつでも冷蔵庫にストックされているのではないでしょうか。
 
多くの野菜は、皮に一番近いところに香りがあります。にんじんも例外ではなく、私は菊の花に通じるような、ちょっと複雑なあの香りが好きです。食材の香りが味に表情を与えることも多いので、私はにんじんを皮つきのままでよく使っています。ご家庭でもきれいに洗い、皮をむくなら薄く、できればむかずに調理してほしいと思うほどです。
 
今回は、私がこだわる香りも楽しめる生での食べ方として、フランスの常備菜「にんじんのラペ(せん切りサラダ)」の基本の作り方と応用編をご紹介します。
 
基本の作り方は、とても簡単です。にんじんをせん切りにして塩を振ってもみ、水分が出たところでギュッとしぼります。これに、レモン、オイル、マスタード、塩・こしょうを混ぜ合わせたドレッシングをかける。これで完成です。フランスでは甘みを補うためにドレッシングに砂糖を入れることもありますが、北海道産のにんじんで作る場合は、にんじんの甘みだけで十分です。

にんじんと相性の良いナッツ類、オレンジなどの柑橘類を混ぜ合わせてもいいですし、ドレッシングにクミンをひとつまみ加えればエスニック調に仕上がり、ドレッシング代わりに白みそとサワークリームを混ぜ合わせたものをかければ、趣向も変わります。下ごしらえを済ませたにんじんを一晩置いて卵焼きに入れても、つぶした豆腐と合わせて白和えにしてもおいしいです。
 
もっと簡単な生での使い方でいえば、既製のドレッシングにすりおろしたにんじんを加えるのもおすすめです。また、ナッツ類、柑橘類、キャベツ、りんごなどとミキサーにかければ、栄養バランスが良いジュースができあがります。
 
前回のミニトマト篇では、ミニトマトは同系色の食材と組み合わせると良いとお話しました。にんじんの場合は、にんじんと同じセリ科の食材と合わせてみてください。パセリ、セロリ、みつ葉、クミン、ディル、コリアンダー、フェンネル、ハマボウフウなどが仲間です。にんじんを使った料理でアレンジをきかせたい時は、この点を思い出していただけたらうれしいです。
 
> きたやさいホームページ

道産にんじんに自家製サワークリーム、白みそ、発酵東方美人茶を合わせ、さわやかなコクをもたせた一品です。この前菜は、シェフが指揮を執る「ブラッスリー コロン ウィズ ル・クルーゼ」でお楽しみいただけます。
●こちらの前菜は対象メニューのみに付きます。店頭にてご確認ください。

※写真はイメージです
 
販売期間、販売店舗などの詳細情報については、下記のウェブサイト、SNSよりご確認ください。
 
> 北海道の農が見える、お料理とワインのお店
「ブラッスリー コロン ウィズ ル・クルーゼ」

道産にんじんを特製たれに漬けたなますと、 スパイシーな豚肉をたっぷりサンドしたベトナムのサンドイッチ「バインミー」。「ブーランジェリー コロン」全店で期間限定発売中です。
●1個346円(税込み)

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> ブーランジェリー コロン