努力も日本一、
北海道の玉ねぎ。

努力も日本一、北海道の玉ねぎ。

一年中出荷できる北海道産玉ねぎ

 シチューにコロッケ、サラダなどのカジュアルな洋食や、フランス料理にイタリア料理。もちろん中華から和食まで、あらゆる料理に欠かせない食材の一つが玉ねぎです。
 北海道は、日本一の収穫量を誇る玉ねぎの産地です。玉ねぎの収穫量は、生産者の減少などで都府県産が年々減少傾向にある中、全国に占める北海道産の割合は、増加傾向にあります。農林水産省の統計によると、2020年に収穫された全国の玉ねぎのうち、北海道産は6割以上を占め、北海道の存在感がますます高まってきています。
 そうした中、今年の春には「玉ねぎショック」ともいえるほど全国的に価格が高騰し、日本中に不安が広がりました。昨年、北海道は夏の雨不足の影響で、収穫量が減少しました。それに加えて、他県では、今年の春の気温の低下などで生育が遅れた地域もあり、さらに国産の作柄に応じて入荷される輸入品も昨今の国際情勢の中、不安定な入荷となり、全国的に玉ねぎが不足する事態となりました。
 北海道では日本一の産地の使命として、一年中安心して玉ねぎを食べられるように、通年出荷に取り組んでいます。収穫期間は7月〜10月までと限られる中で、出荷を可能にしているのは、長期貯蔵の技術はもちろんですが、栽培技術の向上や貯蔵性を高める品質へのこだわりなど生産者の努力にほかなりません。
 今号は、北海道の玉ねぎをクローズアップ。生産者の声や調理の仕方など、情報盛りだくさんでお届けします。