Vol.17
りょうおもい
北海道の星みっつ旬食材
道内各地の生産者と太いつながりを持ち、北海道の農を熟知する塚田宏幸シェフが、今こそ味わいたい、おいしさ星三つクラスの食材を毎回ピックアップ。調理のヒントを中心に、生産者や食材にまつわるエピソードなどもお伝えします。
vol.17
り ょ う お も い

り ょ う お も い

冬至といえば、かぼちゃを連想しますが、実は、冬にはおいしい北海道産かぼちゃがなかなか出回っていませんでした。冬にもおいしいかぼちゃを届けたい、食べたい。「りょうおもい」は、そうした二つの気持ちを叶えたホクレンオリジナル商品。いま、北海道から全国へ絶賛出荷中です。

冬にもおいしい、
いいとこどりのかぼちゃ

かぼちゃが出回ると、秋が来たなぁと感じます。北海道産かぼちゃは品種が多く、持ち味もさまざま。時期によって出回る品種が異なるので、それぞれの個性を生かしてどんな料理を作ろうかと、楽しみながらメニューを考えています。
 
使い始めは8月末頃で、北海道の寒暖差がもたらす甘さが強く、繊維があまり多くない粘質系かぼちゃをポタージュに仕立てることが多いです。駆け出し時代、かぼちゃは皮が硬いから長持ちすると思い込み、12月まで置いておいたものを使おうとしたら、カビが生えていたことがありました。その頃、かぼちゃを干して保存することを教わりました。冬至の頃は天日干しにしたかぼちゃと干しブドウで、固めのプリンをよく作っていたことを思い出します。
 
秋も深まると、粉質系かぼちゃでニョッキや団子、コロッケなどを作っています。ホクホク感は、煮ても焼いても揚げても蒸してもおいしく、和洋のジャンルを問わず調理しやすい、とても優秀な食材です。

※(上写真)裏ごしした「りょうおもい」は、きめ細かくまるでデザートのような口あたり。
 
「りょうおもい」は、今回初めて手に取りました。どんな性質かを研究しようと、まず蒸してみました。そのまま口に入れると、かなりのホクホク感があり、それでいて甘さとのバランスが良いと感じました。裏ごしを始めると、結構な力が必要で、裏ごししたものをスプーンですくってもくたっとしない。水分がとても少ないのです。身がしっかりしていて色もきれいですから、オレンジやシーベリーなど、酸味のある果汁を入れて炊くと、見た目も味わいもマンゴーのようなきれいな発色の一品ができあがりそうです。
 
店でもかぼちゃ料理は人気があり、冬になってもかぼちゃのポタージュを希望されるお客様がいらっしゃいます。北海道産以外のかぼちゃは使わないと決めている私は、これまでは北海道産かぼちゃを天日干しにしたものを使って冬場のリクエストに応えてきました。でも、「りょうおもい」があれば、シンプルに素材の味で勝負できます。頼りがいのある、いい食材と出会えました。
 
「りょうおもい」は、冬場もおいしい希少なかぼちゃですから、いつもと違う食べ方で試してもいいですね。蒸かした「りょうおもい」にリコッタやブルーチーズ、レーズンを加えてざっくり混ぜてサラダにしたり、ナッツやハーブ、生姜と組み合わせたり。むいた皮は千切りにして油で揚げ、スープに添えれば、食感のアクセントにもなります。せっかくですから、余すことなく味わってください。
 
> りょうおもいサイト

「りょうおもい」の甘さが引き立つ滑らかなポタージュに、皮から抽出したオイルを添え、おいしさを余すことなく表現した一品。パンにつけてお召し上がりください。
●こちらの前菜は対象メニューのみに付きます。店頭にてご確認ください。

※写真はイメージです
 
> 北海道の農が見える、お料理とワインのお店
「ブラッスリー コロン ウィズ ル・クルーゼ」

ル・クルーゼでじっくりローストし、甘味を引き出した「りょうおもい」に、自家製ベシャメルソース、ベーコン、チーズを合わせてこんがり焼き上げました。ドライトマトの酸味がほどよいアクセントになっています。ワインのお供にもぴったりです。
●1個346円(税込み)

※写真はイメージです
 
販売期間、販売店舗などの詳細情報については、下記のウエブサイト、SNSよりご確認ください。
 
> ブーランジェリー コロン