北海道産、ここがちがう!
6年、大切に育てられ
一枚一枚は花びらを思わせ、色は雪のように白く、味わいはほんのり甘く、繊細。ゆり根がかもしだす品の良さは、育ちの良さのあらわれと言っていいと思います。生産者さんは、店頭に並ぶまでに6年もの間、箱入り娘のように大切に大切に育てているのですから。
ゆり根は高級和食によく使われることから、敷居が高い食材と思われがちですが、じゃがいもの代用になると考えてみてください。じゃがいも料理の定番、コロッケやミルク煮にとてもよく合い、グラタンもおいしく作れます。
下ごしらえは簡単です。傷を防ぐためのおがくずを優しくはらい、手で一枚ずつはがしていきます。はがしづらくなったら、都度、根をくりぬいてください。水を張ったボウルにゆり根を入れ、水を数回交換すれば、細かな土も流せます。
ゆり根にはカリウムが含まれ、葉酸が豊富です。寒い季節、栄養たっぷりの料理を作りたいときにぴったりです。
シェフの「私ならこう作る」
ゆり根ごはん
ゆり根を使った料理が初めての人でも、間違いなく上手に作れるのが、ゆり根ごはんです。
炊飯器に、洗ってざるにあげておいた米、昆布10cm程度、塩(米1合にひとつまみ)を入れ、その上にゆり根を重ならないように置き、適量の水を加えて炊きます。ゆり根の甘さがごはんと合い、ホクホク感もしっかり味わえます。梅干しやかつおぶしを加えると、アクセントになります。冷めてもおいしいのでお弁当にもどうぞ。
おいしく食べ切るヒント
蒸し焼きにして冷凍
ゆり根がたくさんある時は、下ごしらえを済ませ、蒸し焼きにします。ゆでると、水分がゆり根に入り、味が薄まりますが、蒸し焼きならおいしさを逃しません。ホーロー鍋、ふた付きの土鍋がおすすめですが、電子レンジでも結構です。
これを小分けにして冷凍しておくと、重宝します。解凍したものを卵焼きに入れると高級感が出ますし、ブルーチーズをかけて焼いたり、練り梅と和えて焼き魚に添えたりと、いろいろな料理に使えます。
蒸し焼きせずに食べ切りたいときは、魚介やミニトマト、アンチョビなどとアヒージョにしてみてください。さまざまな食材との相性の良さを発見でき、会話が弾む逸品に仕上がります。
上手な選び方、保存方法
表皮と根、色をチェック
表皮がパリッと乾燥していて締まりがよく、根が長く伸びていないものを選びましょう。そのうえで、色が白く光沢があれば文句なしです。
新聞紙に包んで冷暗所で保存します。長く保存したい時はおがくずの中に入れたままにして、時々霧吹きをかけて湿気を補給してください。